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管釣りに行ったはいいけれどなかなか釣れない。特にスプーンではほとんど釣れず苦戦するという声を聴きます。
管釣りで使うルアーの代表格とも言えるのがスプーン。ルアー派の管釣りアングラーが使える手段は数あれど、やはりスプーンで釣るというのは一つの目標であり醍醐味でもあると思います。
こんな記事をまとめているのは、私も以前はスプーンを敬遠していたから。そもそもスプーンで食ってくるイメージがつかめず、管釣りに行きだした当初は全然釣ることができませんでした。
試行錯誤する中で友人に教えてもらったフェザージグを使ったり、初心者御用達ともいわれる小型クランクを使った釣りで魚を釣ることができるようになりました。やはり魚が釣れるのは楽しい。
しかし、改めて基本であるスプーンで魚を釣りたいと思う気持ちが強くなってきます。
自分が苦手としてたスプーンで色々な管釣りを攻略したい!スプーンを使った管釣りを研究するために通ってきました。今回はそんな記録と記憶をまとめたものです。
スプーンで管釣りの魚を釣るときの釣り方手順
まずスプーンで管釣りを攻略する際には、以下のようなフローを当てはめていきます。
- 天候・水の濁りに対応したカラーで探り始める
- 表層から底まで反応がある層を泳がせていく
- 魚が追いかけてくるならスピード調整で食いを見る
- 追いかけて食わないならリアクションも試してみる
- 追ってこないならカラーを変えて2に戻る
- 1匹でも釣れたカラーは必ずローテーションに加える
私はこのフローチャートを実践することで、スプーンでマスを釣ることができるようになりました。順に詳しく解説をしていきます、
カラーの違いで全然食いが変わることを経験する
管釣りに着いた。さあ、まずはどんなスプーンを投げようか。
私は色々な管理釣り場で、どのような時にどういったカラーを使うのかを管理人さん聞いてまわりました。
- 朝・夕マヅメは赤金などの定番とされるカラー
- 放流後など活性高い時は原色系のアピールカラー
- 水が濁っていたら黒や茶などシルエットの際立つカラー
- 澄んだ水では緑・青などのナチュラル系のカラー
+α釣り場ごとに良いものがあります。単色系がいいとか、赤金だけで行けるとか、黒が一番とか…。しかし、おおむね統一しているのはこうした使い分けの違いでした。
管釣りの基本として言われるスプーンのカラーローテーション。これは驚くほど明確に反応の違いが出ます。
特に釣れるようになってくると、日によって特定のカラーにしか反応しない状況にも出くわしました。魚が何を意識して見てるかは分かりませんが、カラーの違いは魚の食い気に大いに関係しています。
スプーンのカラー使いに関しては色々なエキスパートたちが情報を出していますが、結局何で食うかはその日釣ってみないと分からないことばかりでした。
スプーンはできるだけ多くのカラーを持っていくことがアドバンテージになります。
管釣りへ行き始めた頃、持っていたスプーンは5種類ほど。カラーは5色ということで、非常に少ないものでした。
現在は少しづつ追加していますが、下手に形状を変えるよりも持っていないカラーを優先して買うようにしています。それくらいカラーによって反応が変わることを実感しています。
私はフォレストのスプーンをよく使っています。言わずと知れた実力派老舗ブランド。スプーンでの釣りを楽しむためには、アレコレ色々な種類に手を出さず、同一メーカーで重さやカラーの違いを使いこなしてから、形状の違いなども検証していくのがデータも取りやすくて上達しやすいというのが持論です。
リトリーブスピードとレンジをどう捉えているか
次はスプーンを泳がす速度と、泳がす水深の違いで食いは全然違うというもの。
スプーンは泳ぐ速度で動きが変わります。ヒラヒラと舞うように動くもの、早いと容易に回転をしてしまうもの、ゆっくりでも動きが良いもの悪いもの。
商品によって特性が分かれているものもありますが、泳がす速度を変えるということを意識するとヒット率が変わりました。
初めは食わせようとしてゆっくりと巻いていましたが、ある時早く巻いてみたところ入れ食いになったことがありました。
魚はそもそも非常に俊敏に動くもので、多少早巻きしても十分食います。
逆に遅すぎるとルアーだと見切られてしまって反転していくというケースもあり、どちらで食うかは魚の活性によって変わります。
また、マスがどの水深にいるかは非常に重要です。底にいるのに表層を泳がせていてはルアーに気づいてくれません。逆もしかりですが、意外と底を泳がせてるつもりでも浮いていたりすることがあるのです。
スプーンが今どの深さを泳いでいるかを意識することでヒット率は大きく変わりました。
同じ重さでもリールをゆっくり巻けは沈んでいきます。速く巻けばそれだけ浮く。
巻くスピードを変えたくない場合は、ロッドを立てる角度で泳がせる位置を調整する。
それでも上手くいかないなら、スプーンの重さを変えていく….
マスが食ってくる深さを意識しつつ、マスに見切られない、食いついてくるスピードを調整する。
これらを試しながら狙いたいレンジを外していないか意識していきます。
余談:使っているラインの違いでもレンジが変わるので難しいですね。隣で爆釣している友人にタナを聞いてみると、カウント3秒で底付近と言われました。私も真似してみますが全然釣れません。
理由はラインの違い。友人はフロロカーボンで良く沈みます。私はナイロンで水に浮きます。同じ重さのスプーンを使っても、泳いでるタナが違ったのです。微々たる違いでも、管釣りのマス相手には大きな差になってしまうのが難しいですね。自分が使っている道具のマテリアル特性も考えて釣り方を変えていくのです。
スプーンでも有効だと感じたリアクション
リアクションはスプーンでも有効なのか?これは非常に有効であると何度かの釣行で確信しました。
リアクションというと、ミノーやクランクでロッドティップを操作して急激な泳ぎの変化を付けるのが分かりやすい。スプーンでも同じように、動きが急に変化しトリッキーになると魚の反応は良くなる。
スプーンの場合はティップで操作するというよりも、リールを巻くスピードを一瞬早く巻くとか、一瞬動きを止めてフォールさせるというアクションがレンジを外しにくく実践もしやすいです。
ただし頻繁にやるのではなく、1回のキャストで使うのは2回ほど。多用するとそれはそれで魚が離れてしまいます。
着水後にカウントをとってレンジを決めた後に一回早巻き。これでスプーンを生物であるとマスたちに認識させます。ここで食うことも多い。
その後ある程度一定に巻いてきて、途中でもう一回一瞬早巻きするなど、魚が付いてきているのを見計らってアクションしてあげると効果的かと思います。
縦の釣りと横の釣りの使い分けでさらに変わった釣果
最後は縦と横の泳がせ方で変わる反応です。
縦とは、キャストして着水後、ロッドを立ててゆっくり巻いてくる動き。スプーンはゆらゆらと落下しながら進んでいきます。
マイクロスプーンなどで使われる手法ですが、これは落下してくる虫や養殖魚のエサであるペレット(粒状エサ)を意識しているマスに有効とされます。
横とは、キャストして着水後、ロッドを寝かせてレンジキープしながら泳ぎを意識した動きをすること。
一定のレンジをキープしながら横へ横へと進むため、小魚や泳ぐ水生昆虫を意識しているマスに有効とされます。
いずれの方法でも釣れますが、どちらかにしか反応を示さない時が良くありました。スプーンを泳がせるスピードも変化をさせていくと反応が変わることもあり、それこそパターンの組み合わせは膨大なものとなりますが検証すべき価値あるものです。
まとめ:スプーンで釣るための行動フロー
- 天候・水の濁りに対応したカラーで探り始める
- 表層から底まで反応がある層を泳がせていく
- 魚が追いかけてくるならスピード調整で食いを見る
- 追いかけて食わないならリアクションも試してみる
- 追ってこないならカラーを変えて2に戻る
- 1匹でも釣れたカラーは必ずローテーションに加える
私はこのフローチャートを実践することで、スプーンでマスを釣ることができるようになりました。
管釣りエキスパートたちの釣りはどういう組み立てなのか気になるところですが、これにスプーンの形状による泳ぎの違いやシルエットの違いなどが考察に加わるはずです。
要素が増えれば増える程複雑な戦略になりますが、無数ある手法からその日の状況を読み取って、釣れるパターンに絞っていけるようになるのが目指すところでしょう。
今後の課題:フック使いとアワセのタイミング
スプーンで食わせることはできるようになってきた。今後も様々な要素を研究して引き出しを増やしていきたいと思うのですが、今私が課題として気になっているのは2つ。
まずはフックの使い分け。管釣りで使うフックはバーブレスという要素は共通ですが、サイズ・太さ・形状は異なるものです。特に通いこんでいるベテラン程フックにはこだわりがあることも分かりました。
フックの重さが違えば、軽いスプーンの動きに影響が出てしまいます。スプーンを追ってきた魚が一番目にするのもフックであり、細く目立たないほうが食いもいいはず。フロントフックなる手法があるのもこのため。
しかしフックが細すぎては簡単に曲げられるし、自分のタックルバランスを考えたベストマッチフックを考えていきたいですね。
もう一つはアワセのタイミング。スプーンに限らずですが、マスの食い方は噛みつくものなのでアワセがシビアです。噛んで違和感あればすぐに吐き出してしまい、その間0.3秒ともいわれます。
実はマスが食っていたのに合わせ損ねた、食っていたことにすら気づかなかったというケースは非常に多くあります。
アタリに関しては本当に実践で経験積むしかありません。食わせられるようになったら、今度は確実にフッキングさせることを意識して研鑽を続けたいと思っています。