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三重県は尾鷲近くにある海上釣り堀「貞丸」。数ある釣堀の中でもハタマス(マハタ)を多く放流してくれる釣り堀で、滅多に釣れない高級魚が釣れる面白いところです。
運営元の貞丸水産ではマハタの養殖をしているため、自家養殖したマハタを大量放流してくれているということ。今回はこいつを釣って寒い冬にもってこいの鍋で食べてやろうという目論見です。
地元の愛知から貞丸まではかなりの長距離。カーナビでは160キロと出ており、三重県の釣り堀の中では遠い部類に入ります。それでもさらに遠方から来てる人も多い人気の釣り堀です。
釣堀「貞丸」の1日の釣行をブログで実況
冬季の集合は6:00受付、6:30に船で沖の筏まで出船します。釣り堀としては一般的な施設ですが、スカリやタモは無料レンタルしてくれ、スカリは筏の上に用意されているので持ち運ぶのは釣りの道具だけでよいのは助かります。
水温低下で朝一は渋い…忍耐のモーニングタイム
さて、初の貞丸釣行、気合入れてまいります。水温は12.6度、潮は長潮ながら満潮は11時過ぎでゆっくりと潮が流れている状況。天気は風もなく穏やかですが、放射冷却の影響でぐっと冷え込んだ朝でした。
脈釣りのタックルを組んでシラサエビを付けて探ります。個人的なジンクスとして、筏の中で1匹目は自分が獲りたいと思ってやっています。
開始1投目、ネット際を流していると、小さなアタリのあと穂先が突っ込みます。グッと合わせましたがここで大失態。リールのドラグを緩めたままで糸がズルズル出ていく…。皆さんもやらかした人いるのではないでしょうか。
幸い針を飲んでいたためバラさず上がってくれましたが焦りましたね。小さめのマダイとはいえ、1匹目を幸先よくゲットできて一安心。しかしこの後が続きません。モーニングらしい魚の食いは見られず、忍耐の釣りの中で放流タイムを待ちます。
1回目の放流後にマダイとシマアジの地合い突入
1回目の放流はマダイとシマアジでした。3の付く日は大量放流らしく、この日は2月3日でマダイ20、シマアジ10くらいは入れてくれたと思います。
これだけ入ればさすがに活性も上がる。あちこちでマダイが掛かり始め、こちらにも良型の綺麗なマダイがヒット。朝方は苦戦しましたが、やはり放流は強烈ですね。
シマアジが釣れだしたので、こちらもシマアジ狙いでガン玉を小さく軽い仕掛けでゆっくりと落とし込んでいきます。エサはシラサエビ、仕掛けが張ってからしばらく待っていると、シマアジらしからぬ大きなアタリでヒットしてくれました。
シマアジはサイズこそ小さめでしたが、他の釣り堀ではありえないくらいの数を入れてくれたのは嬉しいですね。シマアジは乗り合い筏全員が釣ったようで、お土産を確保して一安心。
食い渋る魚を掛ける色々な技を考えてみる
今日の食いは全体的に浅い。やはり水温の低下が響いているのか?アタリはそこそこあるも、途中で食うのをやめてしまって口を放すことが多くありました。
こうした食い渋りの対策としては色々あります。
ハリスを細くする(4号~2号などへ)・・・やり取りはシビアになるが、仕掛けの動きも自然になり食い込みが良くなることがあります。
ハリを小さくする・・・これは私が良くやりますが、ハリを小さくすると違和感なく呑み込んでいくことがあります。ハリ結びの手間はありますが、ハリのサイズは要検証課題。
タナのベストマッチ・・・渋い時は魚の目の前にエサを落とさないと食わないことも。タナをこまめに探るのは必須の作業となります。
と、色々手はあるのですが、本日は色々手を尽くすものの苦戦が続きました。こればかりは仕方ないとはいえ、何もしないのもつまらないものですので、何とか魚に近づけるように試行錯誤は続きます。
ついにハタマスがヒットするも意外なエサに食った
2回目の放流が来て青物の活性も上がるか?と見ましたが、エサのアジが大きいのか歯型を付けられるのみで食い込まず…。他の釣り人も青をヒットさせますが、惜しくも逃がして以降は落ち着いてしまいました。
再び鯛かシマアジでも釣ろうかと、マルキューのマダイスペシャルAを付けて投入したところ、穂先に微妙なアタリがでてきました。
コツコツっと来たのちに、ゴンゴンと大きく穂先がお辞儀をする。シマアジが食い込んだと思ってアワセを入れると重量感ある引き。時折突っ込むが、横走りしないので何かと思い寄せてくると、ゆらり上がってきたのは茶色い巨体ハタマスでした。
唇の分厚い皮に針掛かりして危うい感じでしたが、ハタマスの唇は強化ゴムのように硬く、ハリを外そうとしたら折れてしまうほど。口は大きくても落ち着いてエサを食い込ませれば、バラシは少ないと思います。
歯が鋭いのでバス持ちは厳禁!フィッシュグリップで掴み上げて無事にスカリに収まりました。個人的に釣堀でハタマスを釣ったのは初めてですが、釣趣そのものよりも家に買ってからの食味が何よりも楽しみな魚。養殖ものとは言え活けの流通は超高値であり、プリプリの肉厚な魚体は全身余すことなく味わえます。青物が釣れるよりも嬉しい釣果です。
ハタマスのアタリは色々あって油断できない
ハタマスのアタリを見ていると、2通りのケースがあるとみられます。
他の釣り人が釣った時は、穂先が一気に突っ込んでいく大型魚らしいアタリを出していました。ハタマスの大きな口で吸いこむようにエサを食っていったのでしょう。
しかし私が釣った時は、まるでシマアジのようにコツコツっとついばむようなアタリでした。シマアジと思って合わせたら、ドスンっと根掛かりのような重量感。巨大な口で小さなダンゴエサを食ったとは思えないアタリでしたが、ハタマスの食い方には色々違いがある様です。
ダンゴでもハタマスが食ってくるとなれば、細い仕掛けで鯛を狙ってるときなども油断はできないので注意が必要ですね。
次回の戦略と今後の釣り堀釣行での課題考察
今回はなんとか本命のハタマスをゲットできたのですが、釣果としては今一歩という結果となりました。釣りすぎても困りますが、やはり釣り堀フリークとしてはクーラー満タンで帰りたいものですからね。
改めて感じたのは常連さんの強さです。もう釣り方が完全に出来上がってる感じ。釣り座、狙うタナ、エサ、仕掛けを入れる場所などなど、その釣り掘りの傾向に精通しており動作に無駄が全くない。
釣堀なんてどこでも似たような施設・作りで放流魚も同じような魚ですが、釣り堀ごとの傾向というものは確実にあります。
まずは食いのいいエサの違い。養殖されている魚が何を食べているのか?最近は人工ペレットが主となってるので、ダンゴエサは定番となるわけですが、中には魚を丸っと使ってるところもあり、普段食べているエサのブレンドによっても食いは変わります。この違いにより、釣り堀ごとに反応の良いエサというのにばらつきがある様です。
もう一つは魚の居る場所。魚はイケスの中のどこにいるか?狭いイケスですが、施設ごとに「ネットの張り方」に違いがあるため形状が微妙に異なります。この位置に魚が溜まりやすいとか、この角が良いとか言われるのは、ネットが作るわずかな地形により魚が寄りやすい位置があると思われます。自然界の魚も、何かしら変化のある場所に付きますからね。
常連さんともなるとこうした傾向を掴んでいるので、的確に魚を釣っていく人が多いのです。どんな釣りでも重要なのは情報ですね。その日の活性によって行き当たりばったりの釣りをするのも面白いものですが、こうした情報も無駄にせずに爆釣を目指していきたいと思いました。