海上釣り堀初心者のタックル選び「竿・リール・仕掛け」考察

イケスに放流された大型の魚を釣る海上釣り堀。海上釣り堀ではレンタルのタックルもありますが、釣りを思う存分楽しみたいならやはり自前のタックルが一番です。

ここでは釣り堀初心者向けに、どのようなタックルを用意していけばいいのかについての考察をまとめています。

海上釣り堀のタックル選びは専用品が必要?

釣り堀といっても、「堤防釣りなどの道具を流用できないか?」とも思えるわけですが、海上釣り堀で専用タックルを組んだほうが良い理由が2つあります。

  • 10キロ超える青物を逃がさない強度のタックルが求められる
  • 隣人との糸絡みを防ぐため、効率よく魚を釣り上げる必要がある

イケスの中にはマダイが中心ですが、10キロを超えるカンパチやブリクラスも放流されています。堤防釣りの半端な仕掛けではラインをぶち切られて逃がしてしまいます。

さらに青物が掛かった場合のルールとして、糸絡みを防ぐために他の人に仕掛けを上げて待ってもらいます。モタモタしてると他の人の釣り時間も奪うことになり、あまりいい顔されません。

まあ、そこまでシビアに考えなくてもいいですが、やっぱり掛けた大物は獲りたいですよね。最低限青物を釣り上げることをベースに考えて用意していくのが基本です。

青物もマダイも1本の竿で狙う万能型のタックル

まずは海上釣り堀用に自分の道具を揃えたいという場合、青物を余裕で獲りつつマダイやシマアジ釣りにも応用できる万能タックルがおすすめです。

長さはイケスでも扱いやすい3メートルから4メートルまでのもの。青物対応とされている腰の太い竿をチョイスします。

ダイワなら、

シーパラダイス海上釣り堀が入門に最適。実売1万円以下ながら、青物での引きにも耐えるロッドです。

ダイワ シーパラダイス M-350・E

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ダイワ海上釣り堀ロッドの上位モデルとして、クラブブルーキャビンがあります。私もちょっと奮発して愛用していますが、Mタイプで十分なパワーです。

リールは、クレスト3500、レブロス4000番が評判も良くて価格も安い。入門用リールながら実際ものすごく使いやすいので、自前で用意するならずっと使えるリールです。

海上釣り堀から、堤防・地磯でのブッコミ釣りに使えるので大物狙いでは1つもっておくと便利なサイズです。

ダイワ(Daiwa) スピニングリール 16 クレスト 3500

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ダイワ(Daiwa) スピニングリール 15 レブロス 4000

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シマノなら、

ロッドはシーマーク海上釣り堀が販売されています。

リールは、安くて万能のナスキー4000番がコスパ良い。※ダイワ派の私も1万円以下の価格帯リールに関してはシマノを使っています。それくらいガタがなくてまとまっている。

シマノ リール 16 ナスキー 4000

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宇崎日新からは、低価格ながら性能十分なロッドがでており、海上釣り堀専用品のラインナップが充実。

宇崎日新 ロッド プロスペック 海上釣堀 M 360

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万能型で選ぶなら、プロスペック海上釣り堀 振り出しM 330~450

ロッドは短いほど取り回しやすいですが、魚が掛かった時にやり取りしやすいのは長めの竿です。万能で選ぶなら、300~415辺りで何でも使えます。

セットするリールは、3000番~4000番ほどのスピニングリール。リールに関しては高価なものでなくても、メーカーのエントリーモデルが費用対効果高いです。

巻き上げ力の強い大きなギアを組んだ4000番があればまずどんな青物とも勝負可能。最低でも2500番クラスが必要ですが、それなりに強いラインを巻かないといけないためスプールの容量的にも厳しくなります。

リールに巻く道糸はナイロンラインであれば6号か7号を巻きます。PEラインであれば4号から5号を巻いておくことで青物と十分にやり合える強度です。

組み上げる仕掛け

組み上げる仕掛けは以下のような順番。

  • ウキ止め糸(タナ調整用)を装着
  • シモリ玉(ウキの前後に装着する)
  • ウキ装着用のスイベル+棒ウキ
  • 絡み防止用のウキゴム(棒ウキはこれがあると便利)
  • クッションゴム付きシンカー
  • ハリス

セットするウキは感度の良い棒ウキが便利。ウキは2号から3号を使うことが多いです。ウキの浮力号数に、クッションシンカーのオモリ号数を合わせます。

※例外的に、活きアジの泳がせ釣りをする場合は浮力の強い5号ウキを使うのを推奨。重いオモリでアジの動きを制限しないと、隣の人と糸絡みが多発するからです。

仕掛けは釣り堀用として売られているクッションゴム付き錘。クッションゴムは青物の強烈な引きを吸収してハリス切れを防ぎ、仕掛けへの負担を減らしてくれるので使っておくべき。

ハリスはマダイを専門に狙うときは3号。青物狙いで行くときは5号を使うと十分な強度です。

激安の海上釣り堀用セット買うならレンタルしたほうが良い

釣具屋さんでは、釣り堀セットとして竿とリールがセットになったものが売られています。糸まで巻かれて5000円切る価格は激安ですが、正直これ買うならレンタルしたほうがいい

まず釣り竿の精度が悪くて、2、3回使うと継ぎ目がガタガタで緩むことが多い。リールはノーブランドメーカー品で、何よりドラグ性能に難あり。微調整が難しくて初心者向きではない

私も金がないころに良く買ってましたが、当たりの竿を引けるかどうか博打要素が強かったです。初心者こそ激安品では扱いにくく、トラブルが起きやすいので注意が必要です。

マダイやシマアジを探り釣りで狙い撃ちするタックル

一歩踏み込んで海上釣り堀を楽しむなら、小物釣り専用の短竿仕掛けを用意することで楽しみが増えます。

朝一番にマダイを狙うときや、軽い仕掛けで中層のシマアジを食わせたいときなどに使える、ウキを使わない脈釣りのタックルがあると釣りの楽しみが増えます。

宇崎日新プロスペック海上釣り堀 並継 際釣り(240、260が広く狙いやすい)

宇崎日新 ロッド プロスペック 海上釣堀 際釣 (並継) 260

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組み合わせは2500番のスピニングリールに感度が高いPE3号~4号を巻きます。小物狙いであれば、手に持っても重くないサイズのリールがベストですね。

基本的には脈釣りといって、ウキを使わずに軽めの重りとハリスだけを使ったシンプル仕掛けで釣ります。クッションゴムは使わないほうがアタリを取りやすいこともあり、状況に応じて使い分け。

繊細な穂先が食い渋りのマダイのアタリも明確に伝える

万能型のタックルとの大きな違いは、繊細で視認性に優れたソリッド穂先を採用していること。手元にダイレクトに伝わる魚のアタリを感じ、タイミングを見て掛け合わせる釣りが楽しめるのです。

マダイやシマアジはエサに違和感を感じると食い込まないことがあります。警戒心が高く食い渋っている魚を、不自然さを感じさせない繊細穂先で食わせるために用意していく人が多いです。

ただし竿も短く作られており、大型の青物が掛かるとハリスに負荷がかかりやすいのがデメリット。青物も釣れないことはないのですが、使うエサや狙うタナを意識して小物専門で狙うのに適しています。

ウキ釣りよりも手返し早く釣れるので、釣り堀に慣れてきてたくさん釣ろうと考えるころに手を出せばいいと思います。

海上釣り掘りの仕掛け選びについての疑問

仕掛けの予備は何セットあれば十分?

替えの仕掛けは多めに持っていきましょう。特にハリスと釣り針は予備が多いほどいいです。ハリス付きのセットであれば3セットくらい。

釣り堀では釣れる魚が大型で口も強いです。ハリスが鋭い歯に触れてザラザラになることもあるし、ハリ自体の貫通性も衰えます。少しでもハリスの痛みを見つけたら交換していき、貴重なチャンスを逃さないようにします。

イケス型の海上釣り掘りでは根がかりもします。うっかりウキ下が長くなっていて、イケスの底の網に掛かることもあるため予備の仕掛けは多めに持っていきましょう。

クッションゴムって切れそうだけど大丈夫なの??

クッションゴムは、強力な青物の引きを和らげて、ハリス切れを防ぐための道具です。これ初めは私も切れないの?と疑問に思いましたが、しっかりと溶接されていて90センチオーバーのブリクラスの引きでも余裕で耐えてくれました。

根がかりした時でも5号ハリスの釣り針側で切れるため、少なくとも一般に使うラインよりはるかに強い。経年劣化で切れることもあるかもしれませんが、そうそうすぐに痛むほどやわに作られていないです。

道糸はナイロンがいいかPEラインがいいかどっち?

リールに巻く道糸は、ビギナーならトラブルが少なく糸結びもしやすいナイロンラインがおすすめ。

PEラインは細くて強度がありますが、糸結びが手間で慣れた人向きと言えます。海上釣堀によく行く人でない限りは、ラインは扱いやすいものを選ぶのが良いです。

ラインの太さに関しては、釣り人の腕に左右されます。ベテランが細い仕掛けを使ってるから私も!とは思わないこと。細仕掛けでも手際よく大型青物を浮かせるのは、それなりに慣れが必要です。

初心者のうちは、余計なテクを必要としない太い仕掛けで確実に取り込むことを最優先で考えるのが基本です。

ナイロンPEライン
青物狙い6~8号3号~5号
マダイ・シマアジ狙い2~5号1.5~2号

こだわり派は3種のタックルを持ち込み使い分ける

釣り堀に長年通うベテランの中には、3本の竿を持ち込み釣る魚に応じて使い分ける猛者もいます。

  • モーニングのマダイをガンガン攻め釣りする脈釣りタックル
  • 軽い仕掛けで中層をウキ釣りで狙うシマアジ特化タックル
  • 青物を手際よく取り込む太仕掛けのタックル

それぞれ魚の特性に合わせており、効率よく途切れなく魚を時間いっぱい釣り続けるためのタックルです。

まあここまで用意しなくても十分に釣れますが、一人で30匹以上釣って帰るような人の中にはこうしたタックルの使い分けをしている人が多いです。

  1. 初めはレンタルタックルで仕様を確認してみる
  2. のめりこんできたら自前でマダイ用と青物用をそれぞれ用意する
  3. こだわるなら、釣り堀ごとの放流魚種に合わせてタックルを組んでいく

というのが順当なタックル選びの楽しみ方であると思います。

釣り堀ではそこまで高価な竿やリールは必要ないので、本格的に釣果にこだわりだしたら色々自分なりに凝ってみるのも釣りの楽しみです。

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