海釣りの指南書などを見ていると、凪メバルという言葉を目にします。メバル釣りは波気の無い穏やかな「凪」の海況がよく釣れる・・・と書いてある。
波風が無ければ、海面に小魚が集まり、それをエサとするメバルも浮いてきて活発にエサを追う。さらにメバル釣りの軽い仕掛けを操作しやすくて釣りやすいので、確かに凪の状況で釣れやすいというのはあるかもしれません。
しかし「そういう状況もある」というだけで、時と場所など条件によっては当てはまらないケースもある。強風や大雨などの荒天状況で大きく活性が上がる、という事を経験したので釣行記に絡めてめとめてみます。
穏やかな海・水温はバッチリ!されどアタリが無い
海面は偏光グラス要らないんじゃないかってくらい透き通っており穏やかな海。海面には何かの魚のボイルらしきザワツキもでている。
メバル釣りにはこの上ない状況の海で、水温も13.8℃と春のメバル釣りにはベストな水温!メバルの活性水温に関しての考察は以下の記事でまとめています。
春のメバルは水温で活性が変わる?4月の福井でメバリング!これだけ状況はいいので、今日は入れ食いか!?なんて皮算用するもつかの間、全然アタリが無くてしばらく沈黙した釣りが続きます。
釣れてくるのは活性が上がってきたカサゴばかり。
活性が上がっているのか、海面付近ですらカサゴが食ってくる。釣れないよりはいいのですが、メバル1本狙いできていますから今回は外道です。
遠投して幅広く探りまわって、ようやく引っ張り出したメバル。しかし型が小さいのじゃ・・・。
メバルはいることはいますが、どうにも単発で終わってしまいます。上手く口を使わせることができず、渋い釣りが続きますね。
穏やかな海から状況が急転!強風が吹き雨も降り始める
すっかり明るくなった午前9時ごろ、急に雲行きが怪しくなってきて、雨もぽつぽつと降りだします。同時に強い横風も吹き出して海面がざわつく。
横風ですから軽いジグヘッドを飛ばしにくいですが、1.75gと少し重くして風に負けないように飛ばします。
ここで波風によって急激に活性が上がったのか、メバルが連続ヒットしだします。
23センチ級の、まずまず楽しめるサイズのメバルがヒット。友人も良型を仕留め、俄然やる気がわいてきます。
ここから周期的にメバルの入れ食いモードに突入。群れが入ってきているのか、18から20センチ急のメバルがガンガン釣れ出します。凪メバルとはなんだったのか。
しかも今までのボトムでのフォールでのヒットパターンから変わり、完全に表層から中層でのスローリトリーブでのヒットパターンに変わりました。メバルが浮いてきており、果敢にエサを追っているという状況の証です。
今までの私の中のパターンでは、小雨によってメバルの活性が上がることはあれど、強風でうねりのある海面でメバルの活性が上がるのはあまり経験がありませんでした。
逆に風がおさまってしまうと途端に釣れなくなり、また風が吹きだすとヒットするようになるという状況。
強風や雨でメバルの活性が上がったのはなぜ?
天候の変化で急に釣れだした要因として考えられるのは、素人ながらに以下の仮説を立てました。
- 雨が降ったことで海面にベイトが集まりメバルが浮きだした
- 強風で海が荒れたことで沖から内湾にメバルの群れが避難してきた
- 波で海中の小さなベイトがテトラや海藻から泳ぎだし、メバルの食いのスイッチが入った
- 荒天で警戒心が削がれルアーへの違和感が少なくなった
色々可能性は考えられるのですが、急な悪天候だからといってメバルが釣れなくなることはなく、むしろメバルの活性が上がって食いが立つこともあるということ。
今回のようにデイゲームの場合と、夜釣りの場合では状況も異なるのでしょうが、一つの経験値として面白い釣りができました。
荒天高活性パターンのメバル釣りまとめ
最終的にはそこそこ数釣りが楽しめるメバリングとなりました。リリース合わせると50匹以上は掛けたと思います。
※小型メバルはハリで口を大きく損傷したものをキープして煮付けにします。
凪の天気でないとメバル釣りは難しいと思われがちですが、実際には雨や強風で活性が上がるパターンもあるということです。
ただ、釣りは色々な状況が合わさり釣果を左右します。たまたま今回の場所が、海が荒れた時にメバルが入ってくる場所なのかもしれません。荒天関係なく群れが入っただけかもしれません。正確な状況は断言できませんが、こうしたデータを自分なりに取っておくのが釣りでは重要なことだと思います。
釣りはある意味「情報戦」が釣果を左右します。水温とか天気の状況、釣り場によっての時期など、その時その時の情報をメモしておき、データをとっていくことで来年また釣る時の貴重な情報になります。
今後も色々な状況で自分の描く釣りができるように、検証を続けていきたいですね。