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愛知県知多半島の先端に位置する「小佐(おざ)」。師崎と豊浜という一級の漁場の合間にあり、県の水産試験場もある豊かな海が広がる場所です。
今回は産卵期で荒食いするマゴチを釣りに行きました。ここ小佐漁港には小佐ボートというレンタルボート屋さんが営業しており、釣りのポイントへボートで釣れて行ってくれるという手軽な釣りができます。
冒頭の写真にあるように、まるで電車のように繋がれて釣り人が乗ったボートをけん引してくれる。小佐に数あるポイントの中から、釣り人が釣りたい魚種がいる場所にて切り離すことで、ボートを漕ぐ手間がなく釣れる場所で釣り出来る仕組みです。
季節ごとに釣れる魚種が変わるのでたびたび訪れていましたが、今回は実に3年ぶりくらいに小佐ボートにて海へ繰り出してみました。
小佐ボートで初夏のマゴチ釣り!色々欲張って釣るのが吉か
小佐ボートは情報が分かりにくいのですが、2018年5月は4時30頃事務所が開きました。
基本的に日の出から14時までが営業時間になっているのですが、初めてくるときは事前に電話したほうがよさげ。
ボートを時間いっぱい借りて一人3,500円、2人でも4,000円。これで実績あるポイントで伸び伸び釣り出来るとなれば十分コストに見合う値段かなと思います。
ボートは空きさえあれば朝一に並ばなくても、任意の時間で個別に出船してくれる柔軟なシステムです。
1人乗りと2人乗りボートは予約不要でかなりの数があります。3人以上だと和船という少し長めの船で出るので、事前に予約をしていくのが確実です。
受付の時に渡された番号札順にボートに乗りこんでいざ出船です!
ボトムでマゴチを狙う!ワームはマナティ+ジグヘッド
今回はマゴチ狙いだったので、キス釣りの釣り場と同じポイントへつけてもらいました。漁港よりやや南寄りの海上で、陸からは1キロほど離れた場所。
意外に水深があり、おそらく15メートル近くある。底はフラットな砂地なようで、ルアーをズル引きしても根がかりはしません。
今回用意したのは、マナティー60、70のサイズと、グラブタイプの3インチ程度のワームです。
時期的にヒラメは期待できなかったので、マゴチの小さめの口にマッチするように細身のタイプのワーム+10gほどのジグヘッドで攻めることにしました。
ロッドをしゃくった瞬間ゴツゴツッ!50オーバーの良型マゴチをゲット
マゴチの基本的な攻め方は、海底をリフト&フォールするだけ。まれにキャスト後の着底で食ってくることもあるので初めから気は抜けません。
ジグヘッドが着底したら、軽くロッドをしゃくってリフト。感覚的に30センチから50センチほどフワッと浮かすようなイメージ。
そのままフリーフォールさせたり、ラインを張ってカーブフォールするようにゆっくりとまた落とし込みます。
これはマゴチが捕食しているであろうキスをイメージした動きです。以前水族館で泳ぐキスを見たときに、ゆっくり海底を泳ぎながら時折驚いたように上へ跳ねる動作をしていました。
リフト&フォールの動きはまさにキスの動きを模しているもので、キスが釣れる場所でマゴチを狙うときには理にかなったアクションであると思います。
数回キャストして探っていくと、かなり手前まで来たところでしゃくり上げた瞬間にゴツゴツっとマゴチ特有のアタリが出ました。
一呼吸おいて合わせると無事にフッキング成功。ビンビンと尾っぽを振る引き込みをいなしながら慎重に上げたのは50オーバーはある立派なマゴチでした。
ヒットルアーはマナティ60の黒金カラー。7gのジグヘッドに変更して、じっくりとワームを見せる戦略に変えたところで食ってきました。
感覚的にマゴチのヒットは、ワームをリフトした直後のフォールで食うことが多いように思います。動きが不安定になった瞬間を狙って食いついているのでしょう。
アタリがあるもフッキングできず…エイらしきアタリを必死でかわす
その後も色々な方向にキャストを続けていきますが、都合よく連続ヒットはしてくれません。
何度かゴツゴツっとアタリがあるものの、アワセが早くてすっぽ抜けたりうまくフッキングに持ち込めない状況が続きました。
その後ワームがぐっと抑えられるような妙なアタリが頻発。恐らくはエイの仕業で、海底を泳ぎ回ってるようです。
何とかエイを掛けないようにルアーを操作していきますが、結局マゴチ釣りには集中できずに時間ばかり消耗してしまいました。
朝一のうねりで船酔いダウン…大将に電話して早めの沖上がり
朝一番強めの風が吹いて揺れたせいか、強烈な船酔いで10時ごろにはグロッキー状態になってしまいました。酔い止めも飲んだのに、船酔いにはなかなか慣れないですね…。
なんとか本命のマゴチがゲットできたし、久々の小佐ボートでの釣りを楽しむことができましたので少し早めに沖上がりすることにしました。
小佐ボートでは大将の携帯に電話をすれば、すぐに駆け付けてきてくれます。トイレ休憩で港へ戻るのもOKだし、任意の時間に早上がりすることも可能。スマホは必ず持っていくようにしましょう。
そんなこんなで早上がりとなってしまいましたが、こんなほっこりするエピソードも。
お父さんと男の子が釣りに来ており、男の子が船酔いしてしまったらしく沖上がりされました。その後しばらくして、元気になったとみられる2人が牽引されてきて釣りを開始。しかし間もなく再び戻ってしまわれました。
そんな折に私も船酔いでダウン。まだ制限時間を3時間ほど残して早めの沖上がりとしましたが、漁港へ戻るとあの親子の姿がありました。男の子は、「元気になったからもう一度釣りに挑戦したい」と意気込んでいる。そんな2人を乗せて再び海原へ向かう大将。合計4往復も文句ひとつなくこなし、その間もひっきりなしにお客さんをトイレに送り迎えしたりポイント移動したり。
愛想が悪い釣り船の話も珍しくない中で、ここ小佐ボートは人情溢れる大将が取り仕切る温かい釣り場だと思いました。またリベンジ(船酔いに)しに来ます。