釣り人であれば、誰もが家族や親しい友人を誘って釣りの感動を共有したいものです。躍動感あふれる魚の引きを実体験するのは、間違いなく喜びと興奮に満たされるはずです。
しかし釣り初心者や子供・家族で、釣りに慣れている私たちの普段の感覚で釣り場へ連れて行くと、意外に嫌な思い出ばかりにしてしまうことも…。そこで、釣りビギナーや女性、子供との釣行で守りたいことをアドバイスいたします。
外道が釣れても喜んであげる
私たちのように手慣れた釣り人は外道が釣れるとうれしくないですが(たまにはうれしい)、ビギナーさん達は、何が釣れても喜んでくれます。それが小さかったり、毒があったりして食べられない魚であっても喜んでくれるので、魚種にこだわり過ぎて釣れないよりも外道を釣らせることを優先しましょう。
まずは魚を釣って楽しむという経験をしてもらうことが一番ですね。フグ1匹でもいいからとにかく魚を釣ってもらい、釣りの楽しみに引き込めればいい思い出になります。
※子連れのときは特に、毒があったり危険な魚がつれていないか必ず釣れたらチェックしましょう。何も知らず痛い思いさせてしまうことはあります。小さなフグでも噛みますから、必ず確認して対処してあげましょう。
壊れてもよい道具を使おう
ビギナーさんは道具の扱いは慣れていない分、大雑把でぶつけたり壊したりすることがあります。ビギナーさんには悪気がなく、釣り道具が簡単に壊れるなんて思っていないし、ましてや竿もリールもいくらの価値があるか?だなんて全く思っていないものです。そのため大事に使っている道具は出さない、触らせないようにして、古かったり壊れてもしょうがないと納得できる道具を準備しておきましょう。
もう一つアドバイスとして壊れても良いものを使わせるのもいいですが、ここは専用に買ってあげても良いと思います。さすがにワゴン品などの安物は、ベテランが慎重に使っていても壊れます。高価なものでなくて良いので、1式エントリー用の道具を買ってあげれば愛着も持って大事に扱ってくれますよ。
難しいことを要求せず、やさしく教えよう
釣りを極めようと思えば、スポ根のようなたゆまぬ努力と工夫が必要ですが、ほとんどの方はレジャーとしての釣りを期待して釣り場に来ているものです。仕掛けの投入フォームからアワセのタイミング、糸の結び方など事細かに指示をすると、釣りビギナーのほとんどが嫌な気分になるものです。大きな心でやさしく辛抱強く、教えるというよりも手本を見せながらサポートしてあげるつもりで対応しましょう。
初心者さんにまずは「基本的な動作」を教えてあげたら、必要以上に口を出さないのが経験上のポイント。見よう見まねで自分のフォームを見せてあげたりすることで、意外に早く慣れてくれたりします。スキルの上達は時間と経験次第なので、一度に難しいことを教えずに、最低限のスタイルでまずは釣ってもらうようにしましょう。
騒がない、大声を出さない
ビギナーさんは、魚の手応えについつい興奮して大声を出すものです。最初の1匹目くらいは大目に見てあげても、2匹目からは慎むようにアドバイスをしてあげましょう。(深夜や、民家の近くの釣り場は騒ぐのは厳禁)
堤防で釣りしてる人にも色々な考えを持った人がいます。大声を上げると魚が逃げる(実際には声は海面反射でほとんど伝わらない)として、苦情を言われることもありました。一人で楽しめる趣味だけに、静かに釣りをしたい人が大半だと思います。初心者さんはまだ回りに気を使えるほど余裕がありませんから、近くの釣り人とはお互い気持ちよく釣りできるように、周りに配慮できるようにそっとリードしてあげるのが大人というものです。
足場がよく、トイレの近い釣り場を選ぶ
釣果を優先するあまり、足場の悪い釣り場へ案内するのは絶対にNGです。釣り初心者は釣り場に慣れていないので、意外な場所で転んだりします。フラットで、足場が高くない釣り場を選ぶようにしましょう。それに加えて女性との同行では、トイレのある釣り場を選びましょう。
意外と大変なのが急な体調不良や女性のトイレ問題。漁港にはまずトイレはありませんから、初めは「海釣り公園」など整備された場所や、近くに公衆トイレがある公園などが併設しているポイントを選ぶようにすると良いです。
以上、簡単ではありますが、釣りビギナーとの釣行で守りたいことをアドバイスしました。普段一人でのんびり釣りするのも良いですが、同行者がいるとまた違った楽しみも増えます。釣り仲間が増えれば、今以上に釣りが楽しくなるはずなので、仲間を誘って釣行してみませんか?