福井県丹生環境広場(シーパーク丹生)には、敦賀ICから30分程で行ける海の釣り堀があります。
綺麗に整備された堤防護岸を囲むように広い範囲をイケスとして囲っており、土日に行っても釣り場の確保には困らないのが◎。
しかし広いことはデメリットでもあり、ポイントが絞りにくく魚の群れが散りやすいため、場所によって釣果に差が出やすくもなります。
シーパーク丹生で魚を釣るためのポイントとして、釣り場の状況や狙い方、仕掛けなどについて細かく解説します。
天然の地の魚が放流される珍しい釣り堀
シーパーク丹生が一般的な釣り堀と異なるのが、放流されている魚は漁協が網で捕獲した天然魚を放流しているということ。
一般に海の釣り堀は養殖された魚が入れられていますが、季節に応じて網にかかった魚をそのまま放り込んでいるため多彩な魚種が狙えるのが特徴。
釣り堀としては3つの施設があります。まずは何をどのように釣るかで入る施設を決めます。
- 小物釣り用として魚が入っている堤防全体の広大なイケス
- マダイ専門で狙える中モノ釣り用のイケスが2つ
- ブリやワラサなど大型青物釣りのイケスが1つ
釣り場共通ルールとして、
- 一人1本竿、1本バリの仕掛け
- ルアー釣り・引っ掛け釣り禁止
なので注意。ルアー釣りの場合は丹生大橋下の突堤か、有料施設外の護岸から釣るようにします。
開場は朝7:00から 事務所に入って受付を済ませます。
シーパーク丹生は朝7:00~14:45分までと、完全に昼間の釣り場となっています。事務所に入って手続きを済ませたら、目的のイケスへと向かいます。
丹生3つの釣り堀いけすのメリットデメリット
1番の小物釣りイケスは、30センチまでの小鯛や青物、ヒラメ、カワハギ、キジハタなど季節の魚が放流されています。
料金は4時間¥2,000円で釣り放題で、14:30までのフリータイムで¥3,500円。のんびり釣りしたいならこちらを選択。イケスの反対側の一般堤防釣りの海で釣ることもできます。
沖にはイカダが浮かべられており、イカダに乗って釣りをしたり、ボートで移動しながら釣りをすることもできます。イカダの下に魚の群れがとどまってることもあるし、静かな湾なのでボート釣りを楽しむにはもってこいかもしれない。
用意するタックルは、一般的な堤防釣り、磯釣りの装備で十分。小物イケスの魚は大きくても30センチクラスなので、ハリス2号もあれば強すぎるくらいです。
エサは釣り堀と言えど勝手が異なります。もともと天然魚ですから、一般的な釣り堀用練り団子や死に餌では食いが悪いのです。イソメ類、活きたエビ、青物狙いなら裏の堤防でサビキ釣りしてアジを確保するなどの工夫が求められます。万能のオキアミは青物も食ってくるので、1パックは持っていくの推奨。
デメリットは釣果にムラがありすぎること。何せ広すぎるので、ポイントが絞りにくい。魚が泳ぎ回ってればいいですが、活性が低いと一カ所にとどまりやすく、半日釣りしてもボウズってことがあります。ここはボウズでもお土産なし。
途中で別のイケスに切り替えることもでき、最低限お土産確保という選択も考えます。もし途中で中型イケスで鯛を釣りたくなったなら、お持ち帰りの魚分の追加料金を払えばOK。
手っ取り早くお土産確保したいなら中物イケスでマダイ狙い
とにかく何か釣りたい!ってことなら、中物イケスでマダイを釣るのが最も確率は高いです。
こっちは一般の釣り堀のように養殖物のマダイが入っており、オキアミから練り餌まで幅広く使ってマダイを狙えます。
タモやスカリは備え付けのものがあるし、レンタルタックルもあるので手ぶらでもOK。
料金はマダイ2尾までで¥3,000円。※追加でお持ち帰りするたびに1尾¥1,500円。
釣った魚は事務所で締めて血抜きしてもらえ、魚を捌く場所も用意されているのでその場で捌いて食べることも可能。バーベキューをしながら適時食材確保するのも面白いかもしれません。
筆者取材時には、オキアミ、青イソメのエサで食ってきました。イケスの水深は7メートルほどあり、当日は水温も低かったので底付近でアタリが集中。良いサイズのマダイが入ってるのでなかなか楽しめます。
大物一点狙いなら最奥のイケスでブリクラスも狙える
とにかく大物を釣るならば、最奥のイケスにブリ級の大型魚が放流される模様。こちらは漁獲された天然ものを入れているということで、養殖とは異なる価値があります。
ただし、日によっては魚を入れていないこともあるようなので注意。必ずイケスに回す分が漁獲できているとは限らないため、大物釣りするのであれば問い合わせたほうがよさそうです。
シーパーク丹生の釣り堀に関して全体的に思うこと
トイレは仮設的ながら男女別であり。自販機も1台あり、バーベキューしたり魚を捌く洗い場もあるなど、施設としてはベテランから家族まで安全に楽しめる設備が整っています。
しかし、釣り堀という観点で評価した場合、シーズン通して安定しているとはいい難い部分もあると感じました。
施設の人に話を聞くと、小物釣りのイケスの魚の放流頻度はあまり多くないということです。1,2か月に1回あればいい方?らしいので、シーズン初期や終わりごろは「残り物次第」ってことになります。もし気合い入れていくのであれば、電話で放流されたかどうか聞いておくといいかも。
釣り場周辺は水深もあって魚が集まりやすい条件が整っており、入場料が安い堤防釣りのみのコースではサビキ釣りから投げ釣りまで楽しめます。むしろこっちの方が釣れることも…。
厳しいかどうかは受付の人が教えてくれるので、2時間ほど釣ってみて釣れたら続けてみる、釣れなければ場所替えるか大人しく中物イケスでお土産確保という流れがいいかも。
海上釣り堀というくくりで比べてしまうと、持ち帰れる魚の数に上限があったり、潤沢に魚が放流されている訳ではないとあってイマイチ魅力に欠けるのは事実。
予約なしでも入れるし、堤防釣りの延長でのんびり楽しめるのはオンリーワンの魅力。タイミングさえあれば天然ものの魚をたくさん釣ることができるため、腕試しもかねて行ってみるのがいいかもしれません。