青物はバラしたら活性が下がって釣れなくなる
海上釣り堀に釣りに行ったことある人なら、一度は聞いたことあるのではないでしょうか?
特に朝一番に青物をかけた時や、放流直後の一匹目で青物が食った時にプレッシャーを感じることがあります。
実際に毎月のように海上釣り堀に行っていると、「活性下がるから慎重にやれよ」とか、「バラしたでもう今日はダメだ」なんて心ない言葉が飛び交うのは珍しくありません。
このイケス内の青物の活性について、思うところをまとめてみました。
青物をバラすと活性が下がって釣れなくなるのは本当か?
まずは経験則として、釣り堀で青物がバレてしまうと活性が落ちて食わなくなってしまうことは実際によくあるから困ったものです。
どの釣りでもそうなのですが、針に掛かって暴れている魚が途中で逃げたりすると以降しばらく食わなくなることは良く聞きます。
この逃がした魚がもとで活性が落ちる理由に科学的根拠はあるのかを調べてみると、オーストラリアにて魚が自発的に危険信号を発していることが分かったという研究がありました。(参考:https://www.afpbb.com/articles/-/3064838)
この研究では小型魚が肉食魚から逃げる際に仲間に危機を知らせるということ。釣り堀で問題となる、ワラサ、ブリ、カンパチ、ヒラマサなどにも当てはまるかという研究論文は見つからなかったのですが、彼らもさらに上の捕食者による危機にさらされているわけであって、何かしらの危機を仲間に伝える手段は持っている可能性は大いにあります。
「今はエサを食ってる場合じゃあない!逃げるか身を隠せ!」というような信号を共有している可能性はありうるという見解で間違いはなさそうです。
個人的には五分五分で普通に何度バラしても釣れるときは釣れる
ところが、これが当てはまらない時もあります。何度青物をバラしても、魚の食いそのものには全く影響をしない時も何度か経験しています。
バラした直後でも普通に活きアジに食いついてきたり、何人もの人がラインブレイクして泣きを見ているのに、何も問題ないかのように釣れてくる。
個人的な確率としては、五分五分くらいでバラシそのものが活性に影響しないというつもりでやっています。
むしろ「活性落ちてもうダメ派」の人たちが青を狙わなくなるので、のんびりと自分の釣りができるチャンスとして前向きにとらえていきたいです。
プレッシャーのかけ合いはやめてジェントルに釣ろうよ
ただ問題として、青のバラシはNGという認識は根強く多数派を占めています。活性が100%下がるとは限らないとはいえ、意見の強い年配の常連さんこそシビアに捉えています。
釣りをしているといつもうまく取り込みができるとは限りません。慣れた人ほど、放流後の青1匹目は冷や冷やします。露骨に嫌味を言われたりすることは何度も経験しています。立ち回りに視線が集まるのを感じるときすらありますからね。
これで嫌な思いをした人もいるでしょうし、実際一触即発の喧嘩寸前になってる人も見てきました。
気持ちはわからないでもないです。決して安くない1万円という入場料を払い、エサ代、交通費、自分のメシ代など入れれば1回の釣り堀釣行は2万円近い出費になりますから。元を取るまでいかないにしても、1匹でも多く釣りたい気持ちは同じ。釣れない要素は極力ご勘弁願いたいのは共通の思いです。
されど、お互いにフェアな条件でやってるのも変わりはなく、釣りの腕は千差万別。乗り合いのイケスでは初心者もいれば毎日来てるような人もいる。ここは大人の遊び場なわけですから、紳士的に余裕を持って釣りを愉しみたいものだと思っています。
場を落ち着かせて青の動きを見ながら次のタイミングを計る
運悪く青物の活性がイケス全体で落ち込んでしまったらどうするか?
ここは潔く諦めて他の魚狙いに切り替えて釣っていたほうが良いと思っています。
食ってくるときにはアホみたいに入れ食いなのに、食わない時はどれだけエサが目の前にあっても口を使ってくれない。そんなときもあります。それが釣り堀。
切り替えてマダイなどを狙っていると、落ち着いたころにまたスイッチが入って表層まで青が浮いてくることがあるので、タイミングを見計らって釣れるものを釣っていきましょう。
一時の荒場に惑わされることなく、釣れるものを釣ってチャンスを待つのが最善の手です。