今回の釣行期は、いつもと同じくホームである福井県越前海岸へと足を運びました。梅雨の雨の合間を縫っての釣行です。
奇跡的に海が穏やかだったためボートを借りてキス釣りも選択肢に入りましたが、「ちょっと変わったエサ」も見つけたので色々試そうといつものテトラへと向かいます。
しおかぜラインを出てすぐの、越前海岸の入り口である河野ふれあいパーク前テトラで、朝まだ薄暗いうちからの朝マズメを狙った釣行です。
釣り方は電気ウキを使ったウキフカセ釣り。撒きエサは少なめに、オキアミ3キロにチヌ用配合エサ1袋を混ぜるのみとし、明るくなりきるまでの短時間決戦で勝負に挑みます。
勢いよくウキをひったくるグレ32センチ
海の状況は非常に澄んでおり、海底まで見渡せそうなきれいな水。うねりもなく、チヌ狙いとしてはやや厳しめの状況です。
撒きエサを打つと集まってくるのはアジの大群!少し海面をライトで照らすと、アジと子サバの群れがキラキラと輝いて見えるほど乱舞しています・・・。
これではオキアミではすぐにエサを取られてしまうため、今回は新たに用意した練りエサを使って勝負を開始します。
本虫配合の練りエサ「鳳玉練磨」はキジハタも食ってくる万能エサだった写真が超ピンボケなので申し訳ない限りですが、最初に食いついてきたのは良い型のグレ!
大物特有のウキがすっ飛んでいくようなアタリで、テトラに突っ込まれないようにやり取りしながらタモ入れに成功。
俗にいう梅雨グレらしいサイズですが、このサイズが岸から釣れれば十分な釣り応えがあります。
練りエサに食いついてきたキジハタ36センチ
チヌの寄りを期待しながら撒きエサを打ちつづけますが一向に反応がない。
少し沖を攻めてみようと、棚を一気に深く4ヒロ以上取って、少し沖目の海底にエサを沈める作戦に出ます。波がほとんどないので、仕掛けを海底に這わすような感じで、寄ってきたチヌをじっくり食わせる作戦。
しかしここで思わぬ魚が連続でヒットしてきます。
チヌでもグレでもない強烈な突っ込みの後に上がってきたのは、軽く30オーバーのキジハタ(アコウ)。
この後も海底にエサを落とせば、連続して20センチクラスのキジハタが上がってきます。いよいよ日本海もキジハタシーズン開幕といった感じですね。
6月なのにサヨリの大群!偏光グラスで撒きエサに集まる魚はよく確認!
さて、午前7時を過ぎて日も明るくなってきたし、エサ取り軍団も活発に動き出してきました。30オーバーの魚が2尾も釣れて今夜は豪勢な晩飯になるぞと、そろそろ帰ろうかと思いだした頃です。
撒きえさに寄って来たエサ取りの中に、見慣れない細長い魚がキラキラと乱舞しているのが確認できます。しかも意外と大きなサイズがいる・・・。
偏光グラスで海中をよく見てみると、紛れもなくサヨリの大群が寄ってきていました!
さっそく狙ってみようと、ウキ下を一気に50センチ程度に短くし、完全に海面表層を狙う仕掛けにチェンジ。余っていたオキアミを餌に着けて投入すると、予想通りサヨリが食いついてきました。
サイズは40センチ以上はある立派なサイズのサヨリです。これは刺身にしたらとてもうまそうな銀ボディですね。
エサ取りばかり集まっていると思ったら大間違い!偏光グラスでどんな魚が集まっているのかをよく確認しましょう。大型の回遊魚が集まっている場合もあり、釣り方を少し変えれば思わぬお土産が手にはいることもあります。
偏光グラスは海釣りに必須?釣果を左右する偏光グラスの選び方調子に乗ってサヨリを釣り続け、良いサイズが10匹釣れた時点で撒き餌さもなくなって試合終了。
釣り物が多い夏は五目釣りも面白い
今回は新しく使う練りエサ(鳳玉練磨)の実釣テストが主な目的となりましたが、事前の期待値以上に良い働きをしてくれるエサでした。
キジハタも釣れるし、場所によってはマダイや大型根魚も狙えるので、見つけたら一度使ってみてほしい練りエサです。
さらにこの時期としては珍しいサヨリの大群に巡り合えたのも面白い経験でしたね。サヨリと言えば冬の風物詩として、本来2月から4月ごろの寒い時期が最盛期なのです。
広い海のことはまだまだ分からないことだらけですが、想定もしないような状況に巡り合えるのが海釣りの楽しみでもあります。その時その時の状況に合わせた釣りを組み立てられれば釣果も充実するでしょう。
夏はエサ取りの小魚も増えますが、五目釣りとして色々な魚が狙える時期です。余裕があれば2本竿を用意し、1本は置き竿でエサを堤防に垂らしておきます。その傍らサビキ釣りやウキ釣りなどを楽しむスタイルで欲張って狙ってみましょう。