アオリイカをエギングで釣るにはどんなロッドがおすすめなのか?今回は秋の新子アオリイカを堤防など陸から狙うことを想定した、エギングで手返しよく釣るためのロッド選びを考察してみた。初心者目線でどういったロッドを買えばいいのか、ロッド選びの基準や考え方などをまとめていきます。
エギングロッドを選ぶ基準
エギング専用のロッドは、他の釣竿とまず何が違うのか?エギングという釣り方をみると、エギを海中でしゃくり続けるという動作が大半を占める。このためエギを軽快にしゃくることができる「軽さ」と、テンポ良くしゃくりあげるための竿の「硬さ」が専用に作られている要素となっている。
まずは軽さだが、エギング用というものであればほぼ100%カーボン製ロッドで、あまり気にしなくても良いレベルのものが揃っている。竿の自重が大体100g前後のものであれば、持ち重りせず1日中軽快にエギをしゃくれる。
重要となるエギングロッドの硬さ
エギングロッドはバスやメバルなどのルアーロッドと比べて硬めに作られている。これはしゃくりが基本動作となるうえ、アオリイカは魚のように暴れないので柔軟な竿にする必要がないためである。エギをどれだけ効率よく動かせるかに特化して作られているということ。
ただ硬さにもバリエーションがあり、選択を誤ると使いづらい竿になることがあるので注意が必要。
まずエギングロッドには、扱えるエギのサイズが記載されている。1.8から3.5号、2.5号から4号などのように、記載のサイズをチェックしてみよう。
秋アオリイカをメインで釣るのであれば、1.8号から3.5号までの竿が最も適していることになる。サイズが小さいほど竿が柔らかく、小型のエギを投げやすいしテクニカルに海中のエギを操れるロッドであるということ。
使用エギの号数が4号とか4.5号のものは、春の大型アオリイカ向けであり、秋の小型には硬すぎる。細いPEラインに負荷がかかって切れてしまったり、イカの足が切れたりしてバラす原因にもなるので選ぶ際には注意したい。
エギングロッドの長さはどう選ぶべきか?
エギングロッドの硬さが決まったら、次はロッドの長さを決めて選んでいくことになる。長さに違いがあるのは、扱うフィールドで差をつけるため。
長いエギングロッド・・・竿の弾力で遠くまでエギを飛ばせるので、高い堤防やサーフでは長めの竿が良い。波風の強い日でも、竿を使ったライン操作がしやすい。反面長い竿だと初心者ではアクションをつけにくい。
短いエギングロッド・・・足場の低い堤防で扱いやすく、テトラの上で釣りするようなケースでは扱いやすい。細かいアクションがしやすいので昼のサイトフィッシングでも有効。一方で短いと竿の弾力を活かしにくく、エギを遠くに飛ばしにくいのはデメリットとなる。
このようにメリットデメリットがあるが、万能で一本持っておきたいのはやや長めのロッドがいい。8.3フィート(2m52センチ)から8.6フィート(2m59)前後のものが最も一般的で扱いやすいので、余程フィールドにこだわり無ければこの長さを基準に選ぶのをおすすめする。
秋イカメインであれば、取り込みに苦労するような大物がかかることは無いので強力なパワーは必要ないといえる。それよりも小気味よくエギをしゃくって「エギングの楽しさ」を最大限に活かせるロッドを選んだほうが、上達も早いしアオリイカを掛ける醍醐味を味わえるはず。
エギングロッドの値段やスペックの違い
エギングロッドは激安のリールとセットのワゴン品から、玄人向けの10万円近くする竿まで出ている。繊細なPEラインを扱う関係上、激安ワゴン品・激安エギングセットは手を出さない方がいい。トラブルが起きては初心者ならなおさら対処できず、釣りどころではなくなってしまう。酷いものだと数回使っただけでガイドが錆びてきたり、リールを固定する部分にガタが出たりすることがあった。
大手釣具メーカーの専門ロッドは細いPEラインが扱いやすいように、ガイドやバランスが最適化されている。トラブル無くつりに集中するためにも、ロッドには最低1万円はお金をかけることをおすすめする。
入門用として最適!1万円前後のエギングロッド
安物ワゴンのセット品に数千円足すだけで、メーカー保証の付いた専門ロッドが手に入るとなれば間違いなくこちらを選ぶ。
スペック的には上記秋エギングの条件を各社取り入れているので大きくは違いないが、入門として人気があるのがメジャークラフトのソルパラ。
メジャークラフト(Major Craft) ロッド ソルパラ SPS-832E
ダイワ(Daiwa) エメラルダス(アウトガイド) 83ML
SHIMANO(シマノ) ロッド セフィア BB R S803MH
1本持っておけば、エギング意外でも堤防釣りの小物狙いで使えたり、カサゴなどのロックフィッシュを狙ったルアー釣りにも応用できる。汎用性が期待できるだけに、初めに買う1本はしっかりしたものを選んでいきたい。
あまりお金をかけたくない人に5000円以内で使えるロッド
- エギングはたまにしかしないので費用を押えたい
- とりあえず入門でエギングに挑戦してから良いものを買いたい
- 他の釣りでも使える万能のロッドを持っておきたい
こうした需要におススメできるのが、TRY EGIというロッド。いわゆる大手メーカー品ではなく、一部の釣具屋さんで売ってるプライベートブランド的なロッドですが、¥4980円という価格にしてはエギングに必要な要素が詰まっているロッドです。
ワゴン品の激安セットよりも作りがしっかりしており、釣り具をネット通販で買うことに抵抗さえなければ入門用としては使えるロッド。
硬すぎず粘りがあるため、サビキ釣りやチョイ投げ釣りで小物を狙うときにも使えます。
try!EGI! 8ft エギングロッド ロッドベルト1本付
激安品はたくさんありますが、それぞれ買って試せないので紹介しにくいのが現状。今後情報を集めつつ、安くても使えるロッドがあれば随時紹介していきます。
こだわりたい人に!3万円前後で売られているエギングロッドがおすすめ。
本格的にエギングにはまってしまったり、初めから良いものを使って大事にしたいならこのクラスがいい。1万前後の竿との違いは、カーボンの密度を濃くして一層の軽量化を計っている他、スムーズにラインを通すガイドに工夫を凝らしたりと糸絡みの少ないものになっている点があげられる。
大手2大メーカーの商品で比べてみても、性能は似たり寄ったり。ロッドに関してはリールのように手で感じるギミックが無いので評価しづらいのが難点だが、値段相応のこだわりは詰め込まれている。
ダイワ(Daiwa) エメラルダス MX SHORE アウトガイドモデル 86M
SHIMANO(シマノ) ロッド セフィアCI4+ S806M
ダイワ(Daiwa) ロッド エメラルダス AIR AGS83ML
これ以上の高価な竿を望む人は、そもそも私のようなサイトで情報を仕入れる以上の見識と見合ったレベルを持っていると思います。趣味の世界ですから、存分にこだわりを発揮して選んでみてください。
インターラインのエギングロッドとは?
エギングロッドの中には、インターラインといってロッドの中にワイヤーでラインを通すタイプのものがある。これはPEラインにかかる抵抗を極力減らすことで、飛距離を稼ぎ、アタリのとりやすさを向上させたもの。TVなどでプロが良く使っているのを目にすることがあるがデメリットもある。
雨の日など水が溜まりすぎるとかえって抵抗になる上、専用の糸通しワイヤーを忘れると仕掛けをセットできない。こだわり派の装備として、初心者は扱いやすいガイドの付いたモデルを使っていくのがおすすめといえます。
今後も進化を続けるアオリイカのロッドですが、他にもおすすめのロッドが出てくれば紹介をしていきます。