Warning: Undefined array key 1 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 12
Warning: Undefined array key 2 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 15
Warning: Undefined array key 3 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 18
Warning: Undefined array key 4 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 21
Warning: Undefined array key 1 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 24
Warning: Undefined array key 2 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 27
Warning: Undefined array key 3 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 30
Warning: Undefined array key 4 in /home/tworks701/umituri.net/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 33
この記事ではダイワのスピニングリールであるエクセラー4000番を自分で分解してオーバーホールもどきのDIYをまとめています。
参考にされる方は自己責任で。本来はメーカーでのオーバーホールが推奨され、下手に手を入れるとメーカー保証が受けられなくなる点に留意ください。
と、前置きをしましたがリールの分解という禁断の地へ足を踏み入れた記事です。きっかけは1回水没させたことによる塩ガミ(海水がリール内部に入り塩分が結晶化して巻き心地が悪化すること)で、ゴリゴリと異音が発生して大きな抵抗がありハンドルが巻けないくらいの致命傷でした。
エクセラーの購入価格は1万円ほど。買ってから2年以上経っていて保証は切れている。となればダメもとで壊れてもいいやくらいの感覚で取り組んでいます。結果的に原因となっていた錆を拭きとっただけで軽快に回るようになっています。
エクセラーは構造が分かりやすく、リールの分解としては難易度も低い部類なので、自家製オーバーホールにチャレンジしたい人や、壊れかけていて勉強のつもりでバラしてみたいという人はとてもよい素材であると思いました。
ダイワエクセラー分解の手順と注意したいポイント解説
分解するために必要な工具・・・トルクスいらないのは助かる
まずエクセラーを分解するために用意した工具は
- プラスドライバー(細身のもの)
- プラスの精密ドライバー(100均のセット品でも良い)
- ピンセット(先がとがっていると使いやすい)
- 小型のモンキーレンチ
- 布、ウエスなど白地のもの
これだけで完全分解できました。高額なリールに採用されているトルクスネジ(星型)のドライバーは必要なく、身近に手に入る工具で事足りるのは助かります。
モンキーレンチはベール本体を固定している六角ナットを外すのに使いました。専用のサイズがあればいいのですが、一般的によく使われる10㎜、12㎜サイズより大きいのが厄介。汎用性を重視してモンキーを使いましたが、そこまで固く止まってないのですんなり外せました。
外したパーツがなくならないよう並べて置く白地の布や、グリスが拭き取れる布も用意しておきましょう。
メンテナンスに必要なグリスを2種類
- ダイワ純正リールガードグリス(ベアリング用)
- ギア用グリス(内部ギアに使うべっとりしたグリス)
- 車用パーツクリーナー(汚れたグリスを綺麗に落とす)
一般にリールメンテで使うスプレー型のグリスは、ベアリングや外部の可動部で使うものです。リール内部には別途ギア用グリスが使われており、用途が合っていないとガリガリと金属が当たって釣りどころではない巻き心地になってしまうので注意します。
手順1:スプールを外しメインシャフトの小パーツを外す
まずはドラグノブを回してスプールを取り外します。
メインシャフトに付属している上部金具は、非常に小さなピンで固定されています。ピンセットや、安全ピンの針などで慎重に外します。※なくさないよう注意すべき部品
外れたらプラスティックカラーを外します。※私のリールはベアリングに換装しているので、純正品とは少し違います。純正では白いカラーが入っているはず。
灰色の部品の中央に、小さなピンが刺さっているので、ピンセットなどで押し出して外します。とても簡単に抜き取れますが、これまた小さな部品なので注意。
これでメインシャフトに付いていた部品はすべて取り外せます。外した順番に並べておいて、組付け時に迷わないようにしておきます。
手順2:ベールを固定しているネジとナットを外す
次に外すのはベールです。ベールはナットで固定されていますが、ナットの横にある小さなプラスネジを外さないとナットが回らない仕組みになっているので注意。
精密ドライバーでプラスネジを外したあと、モンキーレンチなどでナットを外していくようにします。
これでエアベールが外れてきます。
手順3:マグシールド慎重に外す
さて、ここで扱いが難しいマグシールド部分です。外側だけ見れば大層な仕組みに見えますが、構造はいたってシンプル。それだけにマグシールドの肝である磁性オイルが失われやすいので、実質自分で分解する場合はマグシールド機能は低下すること前提で手を入れるべきでしょう。
上部にある2本のプラスネジを外していくと、マグシールドを固定している蓋が外れてきます。
中央に磁力を帯びた金属のワッシャーが入っており、その周辺に濃い茶色をした磁性オイルが付着しているのが分かります。
ここで磁性オイルの膜を作ることで、リール本体内部への海水の侵入を防いでいる….というのがマグシールドの仕組みですが、水が入る場所全てがカバーされているとはいえず、正直どれくらいの効果が見込めるのかは微妙です。理由は次で
手順4:ピニオンギアとベアリングを外す(ここが原因だった)
マグシールドが外れたら、ようやくリール本体内部のギアが見えるようになりました。
ここでメインシャフトのベアリングを見てみると、茶色いサビが発生してベアリングに噛みこみ、回転が著しく低下していました。今回のトラブルの要因となっている場所です。
マグシールドを通り越して海水が侵入してきたことによって発生したサビであり、如何にマグシールドと言えども完全とは言えないことが分かります。
メインシャフトに入っている、金色のピニオンギアと、錆びて茶色くなったベアリングを外しました。
このギアで回転の方向を変換しており、負荷のかかる部分でもあるので回転系のトラブルを起こしやすいのです。
こちらは良く洗浄してグリスアップしなおし、ダメなら交換が必要な部品です。
手順5:リールボディカバーのネジを順番に4つ外す
次はリールの外側を固定しているネジを外していきます。リールのお尻についているメッキのカバーを外すと、本体3つ目のネジがでてきますのでこちらも外します。
※メッキのカバーを外すと、メインシャフトを固定しているピンが抜けてきてしまうため、不用意な紛失を避けるためにこのタイミングまで外さずにいました。
左右のボディカバーにはハンドル用のベアリングが入っており、それぞれベアリングにワッシャーが付いています。ワッシャーを無くさないように注意しましょう。
手順6:メインシャフト固定ピンを2本外してシャフトを抜き取る
メインシャフトを固定しているピンが上下に2本ありますので、ピンセットなどで抜き取ります。
これでメインシャフトはフリーになったので、後ろからボディの隙間を縫って引き抜きます。
手順7:ドライブギアを外す(見落としがちなピン有り)
いよいよリールの心臓部でもある大きなドライブギア。よく見るとギアの表面にサビが発生してザラザラになってしまっています。
こちらは一見引き抜こうとしても抜けてきません。リールの右側の穴を見てみると、先ほど手順1でメインシャフトの部品を固定していたピンと同じものがハマっているのが見えます。
このピンをピンセットなどで外すことで、ドライブギアが外れるようになります。
手順8:ボディ右側に付いたオシレーティングギアを外す
ボディの右側に小さなギアがねじ止めされています。オシレーティングギアと呼ばれるもので、こちらはドライバーでネジを外せば取り外せるようになっています。
これでギア関連のパーツは取り外し、リールはボディだけの状態になりました。
ボディにはそれぞれハンドルの差込口にベアリングがセットされています。こちらも必要であれば洗浄し、再度グリスアップをして組付けていきます。
パーツを洗浄してグリスアップして組付けていく
ここのパーツをパーツクリーナーで洗浄し、汚れたグリスと金属粉、結晶化した塩分を洗い流します。ウエスで良く拭いた後、グリスを塗って元通りに組付けていきます。
今回は興味本位で分解してしまったので、交換部品などは一切用意していません。これで組みなおして調子を確認し、違和感が出てるならベアリングを取り寄せて改めて交換していこうと思います。
組付ける際は手順逆通りに組んでいけば問題ないので割愛しますが、ベアリングワッシャーなどの装着し忘れには注意です。
ボディのギアが組み終わったところでハンドルを装着して回してみると、ゴリゴリした感触が一切無くなり、スムーズな巻き心地が戻っているではないですか!これはとりあえず成功の予感。
組付け時に気を付けたいのが、マグシールドのボディ部分にワンウェイクラッチを切り替える小さな突起がでています。このはめ忘れに注意。
さらにマグシールドの再装着に手間取ってしまうと、パーツのズレで磁性オイルが垂れてしまう可能性が非常に高くなります。磁性オイルはamazonやヤフオクに出てるので購入できますが、個人でやるには勝手の分かりづらい部分なので、改めて手を入れるかどうかは要検討とします。
リールを組みなおして巻き心地はどう変わったか?
一つの部品の漏れもなくエクセラーを組みなおせればとりあえず完了。
改めてリールを巻いてみると、非常にスムーズで引っかかる感じは一切ありません。やはりメインシャフトのベアリングに噛みこんだ塩分とサビが原因だったようです。
気になったのはやや巻き心地が重くなってしまったこと。それもそのはず、今回リール専用のグリスではなく、電動工具などで使うグリスを使ってしまったから。
グリスとしての役割は十分に果たしてくれるはずですが、粘度が高いのか流れるようなスムーズさは低減しました。しかし、2日ほど置いたあとに回したら非常にスムーズで異音も出ていないので、単にグリスが馴染んでいなかっただけかもしれません。
リール専用のグリスではIOSなどのブランドが有名で使われていますので、万全を期すなら専用品は一つ用意しておきたいと思いました。
マグシールド部分の不安は残りますが、水没には気を付けて釣行ごとの水洗いを怠らないように注意して使っていきます。
とりあえずエクセラーは自分でなんとかするしかなくなってしまったので、今後はリールの調子を見つつパーツ交換していきたいと思います。
マグシールド搭載と言えども過信はせず、水没はさせないように、海で使ったら毎回水洗いを徹底していくことが必須です。ただ一方で、もう10年以上前に買った10セルテート(初代マグシールド搭載モデル)は何度も水没させてるのに一切トラブルなし。マグシールドもリールの性能によって構造が異なるのでしょうか。部品の組付け精度の問題か、たまたま運がよかっただけか?この辺はまた検証していきたいですね。
たまにはこうした工作的なものに没頭してみるのも面白いものですね。
くれぐれも自己責任で。メーカー保証外となる点を踏まえて、リールのカスタマイズライフを楽しんでみてほしいと思います。