釣りのレインウェアが撥水しなくなったのでメンテナンス【ゴアテックス撥水復活】

雨の日も風の日もフィールドに立って釣りをする。魚が釣れるならば天気など関係ない。そんな釣り師の必須アイテムがレインウェア。

私はかれこれ10年くらい前に購入した磯釣り用のフィッシングウェアを愛用しています。素材は透湿・防水素材。雨や波など外からの水は弾き、汗の水蒸気は排出して快適性を保ってくれる定番のレインウェアです。

釣行後には表面を水で流して汚れを落として、気を使って使ってはいるものの、撥水性能は徐々に落ちて水を弾かなくなってしまいます。

雨が降ると表面は水を吸ったようにびしょびしょになり、浸水こそしないものの冷たくなってしまいます。これでは着ていて不快極まりなく、軽快さを求められる釣りではただの重い重量物です。

水を弾かなくなったレインウェア

水を弾かなくなったカッパ

久しぶりに本格的にメンテナンスをして撥水性能を復活させてみようと思いました。

動画解説版はこちら

目次です

釣りのウェアの場合防水スプレーだけでは効果が薄い

レインウェアのメンテナンスで最も手軽なのが防水スプレーを使うこと。簡単に撥水機能は回復しますが、持続力はそれほど高くありません。これはウェアに沈着した汚れの上からスプレーしているためです。

釣りでは潮風による海水を受けて汚れが沈着していきます。海水を浴びていなくても、無数に舞っている潮風に海中の油汚れや有機物が含まれてしまっています。釣りエサや魚のヌメリが付いたりと、単純な水洗いで落ちない汚れが蓄積していますので、まずは汚れを綺麗に洗い流さないと撥水コーティングも効果を発揮できません。

定期的なメンテナンスでは、まずは撥水ウェア専用のクリーナーで洗浄し、そのうえで撥水コーティングをしてあげると効果が長持ちしてくれます。

透湿防水素材の撥水性能を復活させるケミカルを活用する

ゴアテックスに代表される透湿防水素材をメンテナンスするときは、専用に開発された洗浄剤・撥水処理剤を使います

単純にスプレーするだけの物や、ワックスのように塗り込むタイプなどが売られていますが、ウェアの場合は洗浄と撥水を洗濯で同時にできてしまう商品があるのでおすすめです。

使用するのは「グランジャーズのウェアケアツインパック」。こちらは洗濯機で洗うだけで、汚れを落として撥水性能を復活させてくれる優れもの。透湿防水素材全般のメンテに使えます。

グランジャーズクリーナー

グランジャーズ撥水剤

グランジャーズのウェアケアツインパックは、洗浄クリーナーと撥水剤の2本に分かれています。単独でも買えますが、初めてつかうのであればセットで使うのがお徳です。

【手軽に洗濯機で】グランジャーズでレインウェアを洗う手順

グランジャーズは基本的に洗濯機に放り込むだけでOKという手軽さがウリです。

手順は非常に簡単で順に解説をしていきます。

注意点はレインウェア側の洗濯ラベルを確認すること。洗濯機NGという素材もあるので、個別に商品ごとの可否を確認しましょう。ダメな場合は手洗いによる揉み洗いで同じように使うことができますので、グランジャーズ自体は使えます。

すべてのポケットのジッパーを閉める

まず洗濯機に入れる前に、ウェアのすべてのポケットを確認します。小物が入っていれば取り出し、ジッパーを閉めます。

※洗濯ネット使用かどうかをラベルで確認する

洗濯機で洗う際に、洗濯ネットに入れるように指定されたものがあります。商品によって異なるので、ウェアのラベルを確認しておきましょう。

キャップでクリーナーの容量を計って洗濯機に投入

グランジャーズクリーナを洗濯槽に入れる

キャップで容量を計って洗浄剤を入れます。1着あたり1キャップ(50m)を洗濯槽に直接投入します。

上下で分かれたレインウェアの場合、それぞれ1着づつカウントしますので、2キャップ(100ml)を投入します。

脱水はしない!自動洗い+すすぎ2回で設定して洗浄開始

脱水機能は使いませんので、洗いとすすぎだけをセットして洗濯機を回します。

【撥水剤を投入】洗濯機で洗う手順は同じ

グランジャーズ撥水剤を洗濯機に投入

すすぎが完了したら、溜まった水を抜いて次は撥水剤を入れます。こちらは白い液体で、使う量はクリーナーよりも少し多いので注意します。

ウェア一着の場合100ml(キャップ2杯)。今回は上下セパレートで2着分なのですが、2着の場合は150mlとキャップ3杯使います。

同じように洗濯槽に投入したら、すすぎを2回ほど行っていきます。

手揉みで水分を押し出したら陰干しで水分を飛ばす

レインウェアを陰干し

洗濯槽から洗ったレインウェアを取り出します。脱水していませんから大量に水が滴るので、バケツを用意しておいて入れるといいです。

浴槽やベランダなどでハンガーにかけてから、軽く手で揉みながら水分を揉みだしていきます。あまり強く絞らず、軽く扱っていくようにしましょう。

あとは一通り乾くまで直射日光の当たらない場所で陰干しをしていきます。

【熱を加える】撥水機能回復のための最後の手順

最後の手順として、熱を加えるという手順が待っています。ウェアの表面に熱を加えると、寝てしまった撥水基が起き上がることで水滴を強く弾くようになります。傘も同じ原理でドライヤーなどで温めてあげると発水機能が回復するものがありますね。

注意点は、こちらもウェアのタグを確認して熱乾燥可能かどうかを確認します。熱乾燥不可のものは陰干しして乾いたらそれで完了です。

乾燥OKであれば、今度は2通りの手順があります。

  • 洗濯機の乾燥機能を使う
  • アイロン・ドライヤーでウェアの表面に熱を加える

洗濯機に乾燥機能があれば、乾燥をセットして回すだけです。

洗濯機の乾燥機能で乾燥

乾燥機能が無い場合、アイロンかドライヤーで熱を加えるという方法もあります。今回は洗濯機の乾燥機能を使ったのですが、以前はドライヤーを使って表面に熱を与えていました。熱すぎないように20センチほど距離をとってウェアの生地が温かくなる程度に温風をかけていきます。

ゴアテックスウェアをドライヤーで乾燥

アイロンを使う場合はウェアの上に布を当てて、加熱しすぎないように注意しながら全体を温めていくという方法もあります。ただ、細かな部分が作業しにくいし加減が難しいのでおすすめはしません。

撥水機能の復活を確認!ポロポロと水を弾くように

低温乾燥を経て仕上がったレインウェアに、軽くシャワーで水をかけてみます。

撥水性能が復活したレインウェア

今までびっしょりと水を含んでいた部分がキッチリと水を弾いているのが分かります!これだけ性能が回復してくれれば、苦労して洗っただけの甲斐はありました。

撥水性能

グランジャーズで撥水性能を戻したウェア

これで寒い時期の釣りで雨に打たれても、冷たくないし蒸れない快適な釣りが復活しそうです。

グランジャーズ使用上の疑問を解決

洗濯機の中に「撥水剤」が溜まったりしないか?

レインウェアの洗濯後普通に使っていますが、今の所はおかしな様子はなく、仕上がりもいつもと変わらない状態で洗えています。

洗濯槽の中で撥水剤を使うのは正直抵抗ありました。要はコーティング剤でもあるので、洗濯槽内部がべとべとしたり、その後の一般衣類の洗濯に支障が出るのではないか?という懸念もありましたが杞憂だったようです。

ニオイが残ったりしないか?

グランジャーズの製品は、無香料を謳っているだけあって変な香り付けは一切されていません。

厳密に「撥水剤」は木工用ボンド?のような香りしますが、すすぎ流した後は一切ニオイが残りませんでした。

乾燥して仕上げたあともニオイが残るようなことはなく、洗剤の香りが苦手な人でも安心して使うことができました。

ゴアテックス以外の透湿防水素材でも使える?

グランジャーズのウェアケアツインパックは他メーカーの透湿防水素材でも使えます

今回洗ったウェアも、ゴアテックスではない透湿・防水素材でした。特に細かく素材が指定されたものではありません。

最近は釣り具メーカー独自の透湿防水素材を使ったレインウェアが発売されているし、ワークマンなどのレインウェアでも低価格な透湿防水素材が手に入ります。こちらも同じ手順でメンテナンスできるため、撥水性能が落ちてきたら洗浄してあげると長く使っていくことができます。

撥水スプレーよりも強力で確実なのでおすすめ

手軽さを追求して撥水スプレーを吹いて済ませてしまうこともありましたが、改めて洗浄してあげると撥水復活度合いは段違いですね。釣りで使うときは、釣った魚のヌメリや釣り餌などが付着して表面に汚れが固着してしまうことが多いです。簡単に洗い流しただけでは落ちないため、しっかりと洗浄したうえで撥水剤を使うのが良いのでしょう。

撥水スプレーを使うときにむせかえるようなニオイもしない。洗って干して熱を加えて….と手間はかかりますが、使用するケミカルの価格は変わらないし、ゴミも出ないので洗浄剤を使ったほうがエコでもありますね。

釣りで酷使して使い続けたレインウェア、たまには念入りに洗ってあげると快適な釣りができるようになりますよ。

補足:洗濯機が使えないレインウェアは手で揉み洗いする

ゴアテックスウェアを手洗い

レインウェアといっても様々で、洗濯機で洗ってはいけない(素材が痛む)ウェアもあるため、ラベル表記を確認しておきましょう。

洗濯機を使えないレインウェアを洗う場合は、多少面倒ですが手作業で揉み洗いをしていきます。

今回私がもう一着持っていたゴアテックスの防寒ウェアを洗いましたが、こちらは手洗いのみという表記がありました。冬で水が冷たいですが、仕方なく揉み洗いをしていきます。

浴槽・洗面台・タライなどに水を張って揉み洗い開始!

袖口などを念入りに洗う

私は大型のタライがあったので使いましたが、浴槽に水を張ったり、洗面台に水を溜めることでアパートなどでも同じように手洗いすることができます。

グランジャーズの使用法・用量は同じ

水を張ってウェアを浸したら、グランジャーズのクリーナーを投入します。使用する用量は洗濯機で使った時と同じだけ使いました。

袖口、襟元、ズボンの裾、水がしみやすい膝の部分をより念入りに、汚れを揉みだすように洗い出していきます。洗濯機を使うよりも細かな部分に手を入れられるので、大事なウェアを洗うときは手洗いのほうがいいのかもしれません。

洗い終わって軽く水を切ったら、次は撥水剤を投入していきます。こちらも用量は同じ。

グランジャーズ撥水剤を投入

撥水剤とはいえ変なにおいはなく、手がべたべたすることもありませんでした。全体にしみこむように軽く揉み洗いして撥水剤を浸透させていきます。

一通り浸ったら軽くすすぎます。撥水機能はウェアの外側だけでよいので、襟元や袖の中を中心に内側をしっかりすすぎ流していくと良いでしょう。

ハンガーに干しながら水気を揉みだして自然乾燥

すすぎが完了したら水気を切っていきます。ウェアが吸い込んだ水を揉みだすように出していきます。

揉みだすように水気を切っていく

ハンガーにかけて干していきます。レインウェアだけあって水はけも良いので、数時間ほしておけば冬場でも乾いてくれますね。

乾燥がNGの衣類もあります。理想的には熱を加えることで撥水機能がより復元されますが、ダメなものは乾燥させたら終了です。

乾燥後、熱入れできるものなら処理しておくと効果大

一通り乾いたら、今度はアイロンかドライヤーで熱を加えていきます。

一般にゴアテックスウェアのメンテナンスとしてはアイロンが使われることが多いのですが、フィッシングウェアの場合は細かな凸凹が多く、ポケットもたくさんあるなど造形が細かいのでアイロンだと面倒です。そのためドライヤーを使って生地の表面に熱を与えるようにしています。

試しに水を流してみると、洗濯機で仕上げたウェアと同じようにポロポロと綺麗に水を弾き返してくれています。体感的には手揉みで洗ったほうが、細かな部位まで処理しやすいと思いました。時間をかけて洗っただけのことはありますね。

ズボンの裾など汚れやすい・痛む部位は撥水回復が難しい

しかし、ズボンの裾など汚れやすい部位や、擦れてダメージを受けやすい部位は期待通りに水を弾くまでには至りませんでした。

撥水性能が戻りにくいズボンの裾

表面の撥水基そのものがダメになっている場合は難しい部分もあります。こうならないためにもウェアのメンテナンスは定期的にやっておくべきだったと反省しています。

レインウェアの定期メンテで良いものを長く使おう

レインウェアはそもそも長く使えるものばかりです。ゴアテックスは耐久力も高い素材であり、1年、2年でダメになるようなものはありません。自分でメンテするだけでも機能は大幅に回復できますので、たまには時間かけて洗ってみてはいかがでしょうか。自分の趣味の道具を自分で手入れしてあげることで愛着も湧きます。

error: Content is protected !!