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海上釣堀を攻略し爆釣を目指すうえで色々やっていることの一つに、仕掛けを自作して他の人と差別化をする方法があります。
ほとんどの人は市販の既製品を使うことが多いと思うのですが、どうしても一辺倒な仕掛けになりがちでスレた魚に食わせるのが難しい。
差別化のために自作をしていくとなると、最も手軽なのはハリスの部分で違いを付けること。釣れる魚が大きいだけにある程度の太さは必要になりますが、一般には太いと食いが悪いというのが常識。
では、
- ハリスは細ければ細いほどいいのか?
- ハリスは短いよりも長いのが有利なのは本当か?
- エサの動きの自然さを考えたほうが良いのではないか?
そんなことを思いつつ、渋い状況でも食わせて微妙なアタリもとっていくために、ハリスの長さと太さというテーマで検証したことを書いてみました。
魚種別攻略:ハリス細くて短い・ハリス太くて長い
ここでは、太い短いの定義を概ね以下のように規定しています。
- 細いハリス・・・1.5号~3号
- 太いハリス・・・3号~5号以上
- 短いハリス・・・50センチ以下
- 長いハリス・・・1メートル以上
一般に海の釣り堀用として使われることが多いハリスの太さ・長さと比べてどうか?という点で魚の食いを検証した個人的考察です。
マダイ
マダイは可能な限り細く、ハリスが1メートル以上長いほうが食いはいい。
マダイは一見貪欲そうに見えますが食いはシビアで、ハリスが太いと仕掛けを見破る傾向が強いと感じています。
参考:youtubeの水中動画(16:50辺りから)などを見ていても、自然に落ちるエサは食うのに仕掛けに付いたエサは食わないという状況も拝見して仮説は確信に至りました。
個人的にはマージンを取って3.5号のフロロを1.5メートル(約一ヒロ)がマダイ狙いではベストではないかと思います。食い渋ればハリスを2.5号くらいまで落としても、十分大ダイを釣り上げられます。
ただし、活性により対応は違います。放流直後など食いが立ちまくってるときは、ぶっちゃけあまり関係なく釣れたりします。こうした何でも食ってくるようなときには、手返しを重視して5号程の太めハリスで長さも50センチ~70センチほどに落とすことで地合い中に数が釣れます。
放流後の食いが落ちたら仕掛けを細く、長くしていくことで後述するシマアジと併用して狙うのが良いと感じています。
シマアジ
ハリスは細い1.5~2.5号が有利。長さによる食いの違いは誤差の範囲か
シマアジは一番分かりやすい傾向が出たのですが、圧倒的に細いハリスでの食いが良かったです。ハリスの長さは50センチでも1メートルでも変わりませんが、とにかく細いと食う・太いと食わないという状況が多くありました。
一般に使われる3号~5号よりワンランク低く、1.5号~2.5号を1メートル程度使うことで食いが変わります。
シマアジがいるのに釣れない、隣の人には食うのに自分は釣れない…というときは、タナを合わせるのに加えて細い仕掛けで臨むことが一つの解決策になると思います。この際リールのドラグ調整はシビアになるのでハリス切れで悔しい思いしないように注意が必要です。
青物(カンパチ、ブリ、ワラサ)
青物に関しては細い・太いの違い、短い・長いの違いどちらに関しても食いに違いは見られませんでした。
青物は活性次第で食うときは一気に食うけど、食わないときは食わない傾向が強いのかも。実際10号のハリスとかでも食いは変わらないし、ハリス長さ50センチほどに落としても問題ありませんでした。
専門に狙うならばハリスは太くても問題なし。ハリスの長さは、活きアジを使うときなど隣の人とのお祭りを防ぎたいときは短めにし、冷凍エサなどで広いタナを探りたい時には長めにする使い分けがよさそうです。
イシダイ
ハリスは太くても食いは変わらず。長さによる食いの違いは変わらず。
春先から夏に放流されることが多い、イシダイ・イシガキダイを狙った仕掛け。こちらは魚の性質上ある程度太くないと勝負になりませんが、3号ハリスと5号ハリスにて釣り比べたときの食いを検証しました。
イシダイに関してはハリスの太さはあまり気にならないようで、同じ角地に3号と5号の仕掛けを同じタナで落としても食いは変わらず。むしろ5号ハリスの仕掛けのほうが食いが良いし、掛けた後のランディング率を考えれば5号程の太い仕掛けで挑むのが正解という結論になりました。
アタリの感じやすさの面では短いハリスが圧倒的優位で、長いハリスではアタリは出ても硬い口へのフッキングに問題あり。長い場合はガン玉を途中に打つなどして、ハリスの張りを持たせたほうが釣りやすいです。
イサキ
専門に狙うならハリスは細く2号か3号。長さによる食いの違いは変わらず。
イサキは意外と神経質なのか、シマアジと同じようにハリスの細さによる食いの違いが見られました。特に自然なエサの落下に神経質なようで、細くて変な抵抗なくエサが落ちたほうが圧倒的に食いが良かったです。
タナが上にあるときに食う瞬間が見えたりするのですが、明らかに太いと追いかけてこない。細いハリスだけエサを落として間もなく食いあげてくるなど、細いハリスが演じる自然なエサの落下が重要でした。
シマアジを狙うときと同じような感じですが、イサキはネット際に固まりやすい違いがあります。シマアジ狙いとイサキ狙いは並行して、どちらかのアタリが落ち着いたときに同じ仕掛けで狙ってみるというのが効率よいでしょう。
トラウトサーモン(海洋マス)
ハリスは細く1.5号~2号。1メートル以上長く取って流したほうが食いは良い。
トラウトサーモンは冬の釣り堀で入れられることが多い魚種ですが、こちらは狙うタナも浅めのためにハリスが細くて長いほうが有利でした。
細くても短すぎると追いかけてきても食わず、太いハリスだと仕掛けを落とした瞬間に逃げていくこともあるなど相当目が良い。
トラウトサーモンが表層を乱舞しているようなときには、細い仕掛けがタナを漂うように流してあげるとひったくるように食ってきました。
総括:ハリスの細さと太さはエサが自然であるかのバロメータ
魚種ごとに仕掛けの太さと長さにおける食いの傾向を検証してきたわけですが、重要なのは仕掛けを見破られるか否かよりも、付けたエサがイケスの中で自然であるかどうかにあると思っています。
あくまでも魚が注視しているのはエサであり、ラインの先に付くエサが魚に取って安全と映るかどうか。このボーダーを探るのがハリスの太さや長さによる検証といえるでしょう。
食いの違いはエサの種類によっても変わるので難しい問題なのですが、
- ハリスが細いとラインによる潮の流れの抵抗を受けにくくなる
- ハリスが長いと自然に落下するレンジが増えるので違和感が少なくなる
こうしたわずかなエサの挙動の違いをそれぞれの魚がどうとらえているかによって食いつくかどうかが分かれるものというのが結論です。
プレッシャーが高く人が多いような釣り堀においては、ハリスの違いが釣果に影響を与えることもあるので、何やっても釣れない時には思い切った変更をしてみるのがおすすめです。
もっともハリス切れでばらしたり、取り込みに時間がかかりすぎても他の釣り人の迷惑になってしまいます。確実に取り込める細さを考慮したうえで、ハリスの細さにもこだわってみると何かしらの反応が得られるようになる可能性は高いです。
海上釣り堀用の仕掛けを自作してコスト削減!釣れる仕掛けづくり