師走の忙しさでなかなか魚釣りに行けないという人も多くなる12月。冬型の天気が続くこともあり、なかなかいい日和に休みが合わないもどかしさもありますが、タイミングさえ合えば海に出かけたいのが釣り人の性。
寒いので釣りはちょっと…という人もいると思いますが、冬は冬の魚が元気に泳ぎ回っています。水温もぐっと下がり、寒流系の魚が入ってくるので魚は釣れます。
12月の堤防ではどのような魚が釣れるのか?釣り餌や仕掛けはどうすべきかをまとめています。
冬の定番であるメバルが産卵前の荒食いをする
水温が低く落ちてくる時期にぜひ狙いたいのがメバル。メバルは12月から1月にかけて産卵をするため、シーズン初期は産卵前の荒食いで釣りやすい時期。
20センチ未満の小型サイズならば冬のシーズン通して漁港や堤防で釣れますが、少しでも良型を狙うなら12月と3月4月ごろがベストシーズン。春告魚とも呼ばれるくらいですが、型狙いなら12月がベストです。
メバルというとモエビなどのエサを使い、ウキ釣りや長い10メートル近い竿で釣るエサ釣りもありますが、手軽なのはソフトルアーを使ったメバリング。繊細な釣りで難しくも感じますが、いざやってみるとエサ釣りよりも釣りやすく釣果が見込めるのでぜひチャレンジしてほしいですね。
投げ釣りのんびり派にはカレイ釣り
12月はカレイもスポーニング(産卵時期)。カレイは北の海から産卵のために浅い沿岸部に回遊してきて、栄養を付けるために荒食いするので大型が狙える時期です。
この時期は沿岸に寄ってくる時期なので大がかりな投げ釣り仕掛けで大遠投する必要はなく、50メートルから80メートルも仕掛けを投げられれば十分釣れてきます。
12月を過ぎると産卵を終え、しばらくはエサを食べなくなると言われているため、この時期を逃すと3月以降の花見カレイの時期になります。カレイの数釣りを狙うのであれば、12月がベストシーズンと言えます。
カレイの投げ釣りでの「仕掛け」と「釣れるエサ」を考察!テトラでの根魚が熱い!カサゴ・アイナメ・ソイ
寒い時期でも安定して狙える魚が根魚。カサゴやアイナメ、ソイといった根魚がテトラに入り込んでくるため、穴釣りが非常に面白い時期になります。
穴釣りであれば多少風があっても、波さえ高くなければ楽しめますし、エサもアオイソメかパックのオキアミだけで充分なので経済的。
穴釣りと言っても侮れず、20センチ以上のカサゴが食いついてくることもあるため、釣り人が少ない時期だからこそ狙ってみたいターゲットになります。
小型だがサヨリの回遊があれば狙ってみるべし
朝マズメ、寒気が流れ込んで海面に湯気が立ちこめるような冷え込む日は、冬から春の風物詩であるサヨリの回遊が見られます。
12月ごろのサヨリはまだ鉛筆サイズと呼ばれる15センチから20センチクラスの小型。しかし小型は警戒心も薄く、アミエビをコマセとして撒くことで岸辺にも突っ込んでくるため釣りやすいです。
遠投しなくてもいいので、大げさなサヨリ専用仕掛けは不要。小型のオキアミをエサに使い、適当な万能竿とウキとウキ止めにハリスのみのシンプルな仕掛けで海面付近を漂わせるだけで十分釣りになります。
堤防でサヨリを釣る!サヨリ釣りの仕掛けと狙い方温排水のある場所ではチヌ・シーバスの実績高い
冬でも活況な釣り場として候補に入れたいのが、発電所が近くにある堤防や海釣り公園。
工場や発電所から流れる温排水の影響で、外海よりも水温が高く維持されています。小魚をはじめとして魚にとっては絶好の越冬ポイントになります。
温排水付近ではチヌ(クロダイ)がそのまま居付いて残っていることもあり、真冬でも大型のチヌが狙えるポイント。
小魚が集まりやすいので、それを追ってシーバスの群れが入り込んでくるなど独特な釣り場環境になっています。
さすがに潮や海流に乗ってくる青物やアジなどの季節ものの魚は難しいですが、極端に移動しない沿岸で釣れる魚の活性が高いので狙ってみる価値がありますね。
特に火力発電所などは娯楽施設として釣り桟橋や堤防を整備してくれているところも多いため、トイレなども充実している傾向にあり。冬の釣り場としてはぜひチェックしておきたい場所でもあります。