毎年夏になると活発に釣れだすキジハタ。海水浴客で込み合う海を尻目に、朝マズメの勝負でキジハタをソフトルアーで釣ってきました。
2017年の福井周辺は水温上昇が遅れて、遅くまでコウイカなどが釣れる状況でしたが、ようやくキジハタの釣果も入ってくるようになりました。
キジハタ(アコウ)は、特に北陸から瀬戸内周辺の魚影が濃いようで、本当に幻の魚なのか?というくらい釣れてきます。そこに居さえすれば食ってくる確率が高いので、チヌのような繊細さはいらず手軽に釣れるターゲットとして楽しめますね。
硬めの竿でアクションさせた方が反応が良い
タックルは今回メバル用ロッドを用意して臨みました。穂先は繊細ながら、バットが硬めで30アップもあげられる粘りを持ったロッドです。ただ後述しますが、これが意外と苦戦する要因にもなってしまいました。
リールは巻き上げ力が高めな2500番台を使い、根に潜られないよう掛けてすぐのパワーファイトができる仕様としました。
ルアーはジグヘッド+ワーム。キジハタ狙いで個人的に実績が高いと感じている、マナティーというワームと3インチくらいの小型のサイズを用意。
アクションは手軽で、
- キャストしたら糸ふけを取りつつジグを着底させる
- ロッドをしゃくり上げ、ワームを大きくジャンプさせる
- 再びラインにテンションかけながらワームを海底へ落とす
この繰り返しで足元まで探っていきます。海底が岩場なので、大きくジグヘッドを浮かせつつ落としていくことで根をかわす作戦。あまり変な動作はしない方が根掛かりも少ないし、キジハタはこの動きだけで十分反応が取れるのです。
そうこうしているうちにキジハタが順調にヒットしてきます。
浅い場所なのでサイズは小型ですが、20センチから30センチがアベレージ。これでもハタ系の魚は引きが強いので十分に楽しめます。
定番のカサゴもヒット。使ったのはアクションがさせやすいオーシャンルーラークレイジグの7g~10g。泳ぎが安定するということですが、独特のヘッド形状でフォールの時にゆっくり落ちる特徴もあるので今回のような釣りにはベストマッチします。
海底を狙うだけにどうしてもカサゴが多くなりますが、これはこれで入れ食い状態なので楽しい。
ゆっくりフォールさせるのでフグにもかじられるのは痛いです。写真ではワームのテール部分がフグにかじられています。油断するとワームごと食いちぎられるので厄介です。ゴムだろうとなんでもかじってくる…。
キジハタを釣るならエギングロッドで代用がきく!
順調にキジハタの数を伸ばしますが、いまいち釣りにくい状況が続いて後半戦ダレてきてしまいました。
理由は、ロッドの穂先が柔らかいものを使ったため、アクションさせるのにいちいち体力を消耗するからです。メバリングロッドでも硬めの竿でしたが、使うジグヘッドの大きさもワンサイズ上がるので相性が良くありません。アクションのたびにオーバーに竿を動かさないといけないため、タックルのチョイスではやや失敗した感じ。
いつもはキジハタ釣りはエギングで使用している硬めのロッドを使っていました。もともとエギを派手にしゃくるための竿なので、非常によく似た動きのジグヘッドを使ったボトムバンプにはマッチするのです。手軽く小気味良くジグヘッドを動かすのにも、エギングロッドは使いやすいです。
魚が釣れた時のやり取りの面白さには欠ける部分があるのは事実です。柔らかい竿の方が良く曲がるし小さな魚でも面白いため今回使いましたが、やっぱり快適に釣れてなんぼですね。
メバリングのように1gや2gの軽いジグをスローリトリーブという状況なら穂先の柔らかさはプラスに働きますが、大きくアクションをかける釣りでは動きを伝えるのに不向きでした。
何十回とキャストを続けるルアー釣りでは快適性が露骨に影響してきます。やはり釣りにおいては、釣り方とタックルの性質を考えて用意していく必要があると改めて思いました。
その点ではエギングとワームを使った小物釣りは共有できる部分があります。お金をかけたくないなら今あるタックルを応用して何が釣れるかを考えていくのも釣りの楽しみ方だと思います。
今回はオレンジ系のカラーに反応が良く、次いで冒頭のクリアラメ系は鉄板でよくアタリがありました。
釣り上げると小さなエビの他に、イカの子供や小魚を大量に吐き出す個体もいたので活性は高かったようです。
ワンパターンな釣りになりましたが、キジハタは手軽に釣れてしまうため、あちこちの釣り場を攻め歩けば数を伸ばすことができる魚です。
水温も一気に上昇して、海はようやく夏の様相に変わってきたので、しばらくはキジハタ釣りが楽しめると思います。