キジハタをルアーで釣るときの一つの有効なテクニックとして、ワインド釣法を応用するというやり方があります。
ワインド釣法はタチウオ釣りなどでも有名なルアー釣りの一つのメソッドであり、キジハタに限らずヒラメやマゴチ、シーバスにも盛んに取り入れられている釣り方。
今回はキジハタをワインド釣法で釣るときのコツや、ベストなタックル、ルアーの選択などについてまとめてみます。
キジハタを狙うためのワインドのアクション
キジハタを狙うためのアクションの手順は以下の通り。
- キャストしたら着底を待つ
- 着底したら糸ふけを取り、2、3回竿をしゃくる
- 再びルアーを着底させる
基本的にはキャスト後は、2と3の繰り返しです。通常のワインドと異なり、一旦着底させるとヒット率が上がります。
しゃくる間隔は、小魚やエビが驚いて逃げるように、素早く小刻みにビンビンッとおこなうのがコツ。この動きでキジハタにルアーをアピールします。あまり動きが大きすぎて海底から離れてしまうのは、キジハタに関しては反応が落ちることもあります。※時折大きなシャクリを織り交ぜていくのはアピールの点で効果的です。
キジハタが食ってくるのは、フォールの時
最初のキャストからフォールまでの間でもアタリがあることもあります。キジハタはフォールで食いついてくるパターンが圧倒的で、アクション中よりもフォール中に神経を注ぎます。
ルアーを落とす(フォール)させる時は、糸ふけを出すフリーフォールと、ラインを張るテンションフォールの2通りを試します。
活性が高い場合はテンションフォールの方がアタリを感じやすく、ガツガツとルアーに食いつく感覚を楽しみながらキジハタを掛けられます。まずはキジハタの活性や食いを探るために、テンションフォールで幅広いレンジを泳がせていくようにします。
食いが渋い、アタリが少ない場合は、違和感のないフリーフォールの方に食いが立つこともあるのです。この場合はラインにアタリが伝わりにくいので、糸ふけの状況を見たりわずかな違和感を頼りにあわせを入れていくようにします。
ワインドで使いやすいロッド選びが重要
穂先の柔らかいロッドよりも、テンポよく竿をしゃくってワインドのダートアクションができる固めのロッドが向いています。
ロックフィッシュロッドでは繊細すぎる場合もあるので、これからタックルを買うという人はオモリ負荷が10g以上ある固めのロッドを選ぶとよいです。
キャスト前提ですので、少し長めの8フィートはあると飛距離が出ます。テトラや磯場などキジハタが潜むポイントで幅広く探ることができます。
柔らかすぎる竿でなければ、他の釣りで使っているロッドを代用できるので、わざわざ専門に用意する必要はないと思います。
釣り方が似ているためエギングロッドでも代用が可能。チヌやシーバスをルアーで狙っているなら、竿全体に張りがあるロッドであればキジハタ狙いのワインド釣法でも代用できます。
キジハタワインドに向くルアー
ワインド釣法では独特なダートアクションさせることから、おのずと使うルアーも決まってきます。基本的にはソフトルアーをジグヘッドにセットして使うタイプであれば応用が効きますが、やはり狙うなら専門でアクションが付けやすいものが釣果にも繋がってきます。
ワインド釣法では有名なオンスタックルの「マナティ」はぜひ押さえておきたいルアーの一つ。
使うサイズはマナティ60がキジハタにはベストマッチしています。専用のジグヘッド(ZZヘッド)が用意されてるなど型が決まっている感はありますが、ワインドでキジハタを狙うのであれば釣りやすさでは一番ではないかと思います。
ジグヘッドを選ぶときには、いかにダート(左右に小気味良く飛び跳ねる動き)をするかが重要になってきます。泳ぎの姿勢重視のジグヘッドや、ボトム専用のタイプはワインドの強みを生かせないのです。ダートアクション重視というような文言が書かれている物を選ぶようにします。
他におすすめは、釣研オーシャンルーラーというブランドのクレイジグ波動。スイム重視とは書いてあるのですが、一風変わった形状でしゃくったときの動きがトリッキーでアピール力が強い!跳ね上げてから着底までの姿勢を安定させられることから、ワインドアクションにも使えるジグヘッドです。
組み合わせるワームをあまり選ばないので、ターゲットの大きさに合わせてチョイスすれば、キジハタ以外にもカサゴなどの根魚全般を狙えるジグになります。
ワインド釣法は様々な魚が狙え、ハマる人が増えている鉄板のルアー釣りテクニックです。しゃくって落とすだけという手軽さから、初心者でも釣りやすいので、まずキジハタをルアーで狙ってみたいという人はワインドに挑戦されることをおすすめします。