まるでゴミくずのような小汚い姿をしながら、背ビレに毒針を持つのがオコゼ。
写真のオコゼは夜釣りでカサゴを狙っていた際に食いついてきたもので、初めはゴミか海藻が釣れたのではないかとうっかり手でつかみそうになって焦りました。
尖った背ビレに毒針を持っており、刺されると数時間傷む。うかつに手で掴もうものならば、釣りどころではなくなるし、帰りの車の運転にも差し支えるほどなので要注意!
オコゼに刺されたら熱いお湯で応急処置して病院へ
オコゼの毒はタンパク毒に分類されます。一般的に堤防釣りで釣れる毒魚である、ゴンズイやハオコゼ、アイゴなどと同じで応急処置には50℃から60℃のお湯を使います。
お湯に患部を付けることで、毒の成分であるタンパク質が熱変質して影響が和らぐのが対処法の原理。
自販機などでホットのお茶などが手に入れば活用しましょう。火傷しないように、ゆっくりとオコゼに刺された部位を温めながら病院へ行くようにしましょう。
あまり釣れないけど知識だけは持っておきたい毒魚
オコゼは困るほど釣れる魚ではなく、堤防釣りで危険な魚の中では比較的マイナーな部類に入ります。それだけに普段見慣れておらず、見間違えやすいのです。
投げ釣りや根魚狙いで稀に食いついてくるので注意すべき魚です。見た目の通りカサゴやソイといった根魚に酷似していて、食性も似ています。アオイソメはもちろんのこと、オキアミエサやサビキ釣りのハリに食いついてくることもあるので子供連れは特に注意してみてあげてほしいですね。
オコゼというと高級料亭でフグと並んで出されるほど味は良く、船釣では専門に狙う遊漁船も出ていたりします。ただし堤防釣りなどで釣れてくる個体は15センチから20センチ未満の小型サイズがほとんどで、釣ったところでわざわざ調理するのもかわいそうなサイズが多いです。
もし持ち帰って食べるならば、キッチンバサミを常備しておいて背ビレをすべてカットしてからにしましょう。