堤防釣りで釣れてきてしまう、小さな悪魔「ハオコゼ」。背びれに毒のあるとげがあり、うっかり刺されると蜂に刺されたように痛みが続く。
ハオコゼは堤防釣りの五目釣りなどで、アオイソメやゴカイ等の虫エサ、オキアミのエサ等で釣れる魚で、サビキ釣りの仕掛けにも食いついてくる厄介な魚。年中釣れるが、主に夏の堤防の小魚の群れに混じって釣れてくることが多い。
ハオコゼの見分け方
カサゴに酷似した模様があるので間違いやすいが、見分け方は写真にあるように頭の上にまで尖った背びれの一部が突出しているのが特徴。この背びれが刺されやすいが、背びれのほかにもお腹にある腹ビレと尻ビレにも毒がある棘を持っているのでとにかく触っちゃダメ。
※胸ビレと尻ビレには毒はないかもしれないという意見もあり要検証。ただし鋭い棘があることに変わりはなく、刺さると痛みます。これはどの魚でも共通なので、ヒレの先端の棘には十分注意するべきです。
体長は5センチから10センチ程度の小さな魚で、これ以上大きくならないのでなんか派手な小魚が釣れたなと思ったら要注意すべきである。
棘はハオコゼの背びれであるため、タオルなどで掴んでも貫通する可能性がある。ハオコゼが釣れてしまったら長めのペンチやハリはずしで外して海に返すか、ハリを飲まれていたらハリスごと切ってお帰りいただく。かわいそうな気もするのだが、危険を考えたらやむをえない措置として対処しよう。
ハオコゼに刺されたときの処理
ハオコゼにもし刺されてしまうと、蜂に刺されたような激しい痛みで幹部が赤く腫れてジンジンと断続的な痛みが続く。幸い命に関わるような毒ではないのだが、半日から1日は痛みが続くので、帰りの車の運転や翌日の仕事に支障が出ることもある。
刺されたときの対処法は、綺麗な水で洗い、火傷しない程度の熱めのお湯にしばらくつけておくと痛みが和らぐ。これはハオコゼの毒がタンパク質であるため熱で変質してしまう性質を利用したもの。自販機がある釣り公園などであれば、ホットのお茶などを買って応用する方法もある。ハオコゼがよく釣れる夏の釣り場に、熱いお湯がなかなか無いのが難点だができるだけ早い対処が好ましい。
よく口で毒を吸い出すと良いという話もあるが止めたほうがいい。吸いだせるほどの毒の量がそもそも無いし、口の中に傷があったりした場合を考えたら好ましくは無いと判断する。
堤防上には放置しない
堤防の上を歩いていると、毒のある魚やフグなどの外道が放置されている光景をしばしば目にする。ハオコゼもしかりだが、極めて危険なのですぐに海に返すのが鉄則。ハオコゼの毒は魚が死んでも消えないので、子供が触ると危険だしうっかり堤防に手を付いたときに刺される危険もある。二次災害を防ぐためによく考えて対処しましょう。