ホウボウは特徴的な大きな緑色の胸ビレを持つ魚で、釣り上げると「グウグウ」と音を立てて鳴くなどいろいろとインパクトのある魚。
生息地は北海道以南の全域であるため、狙えるフィールドは多いが専門に狙えるほど個体数は多くない。堤防から釣れるサイズは20から30センチほどのもので、主にキスやハゼ釣りの外道として釣れてくる魚。船釣りでは、マダイ・シーバスを狙ったジギングでよく釣果が上がっている。
本来は水深20メートル以降の海底に生息するので船釣りで釣れるが、砂地・砂泥地であれば浅場にも入り込んでくるため堤防からの投げ釣りでも釣れる魚。サーフからでも釣れるが、できるだけ水深があり急に深くなっているような地形で釣れる確率が上がる。
ホウボウが釣れる時期
ホウボウを釣りたいなら、釣れる時期は9月から1月ごろまでの初秋から冬にかけて。寒くなるにつれ深い場所へ移動するためか、堤防釣りで狙えるのは実質9月から11月頃が狙い目となる。
冒頭の写真のホウボウは、8月末ごろ名古屋港での投げ釣りで釣れたもの。意外と身近な漁港でも入り込んでいることがあり、海底が砂底であれば狙ってみる価値はある。
ホウボウを釣るためには
ホウボウを釣るエサは、アオイソメ・イシゴカイなどの虫エサで食ってくる。海底をちょこちょこと這うように移動しながら、ヒレの先に着いている感覚器官でエサを探す習性がある。大型になると小魚も積極的に捕食するため、メタルジグや泳がせ釣りでも食って来るのだが、堤防釣りで大型が釣れることはめったにない。
仕掛けは投げ釣りの仕掛けで十分だが、引きが強くキス釣りで使う極細仕掛けだと仕掛けを切られてしまう可能性もある。ハリスは1号以上のものを使うのが安全。
独特な外見ではあるが、ホウボウは特に毒のある棘などは持っていないため取り扱いに苦労する魚ではない。釣り上げたときに可愛らしい声で鳴くのが何ともいえない哀愁を漂わせる。
食べてはとても美味しい魚なので、大型が釣れたらぜひ刺身で食べたい魚の一つ。ホウボウは身を触ってみると分かるが、非常に締まって歯ごたえのある白身の魚。コリッとした食感を楽しめ、煮つけなどでも身崩れしにくいので料理しやすい。
堤防釣りでは本当に色々な魚が楽しませてくれる。時にはホウボウのような釣り上げた瞬間驚きを誘うような魚が釣れると、また堤防釣りが楽しくなること間違いなし。今日も未知なる魚を求めて、身近な堤防に繰り出してみてはいかがだろうか。