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「魚は朝と夕方が一番釣れる」という話を聞いたことがあるでしょう。いわゆる朝マズメ・夕マズメ。日の出の頃と日が沈むころはエサを食べるために活性が上がる魚が多く、釣りをするには最も適した時間帯であるとされます。
では、日が昇ってしまった真昼間の時間帯には魚は釣れないのか?というと意外とそうでもなく、日が昇り水温が上がってくると同時に活性が上がってくる魚もいます。
例外はもちろんありますが、一般に分かっている魚の生態・釣り人の経験や話から、日が昇ってから釣れる堤防釣りの魚をまとめています。
寝坊してしまったという人は、昼に狙える魚を狙って釣りを組み立てるのも一考します。
日が昇ってから高活性になる魚と釣り方
サビキ釣りのアジやサバは昼夜問わず高活性
昼間に狙う魚の定番としては、アジ・サバ・イワシを堤防から狙うサビキ釣りが有望です。ただし、釣りの目的によって時間を使い分けると良いと考えます。
- 釣り公園などで「たくさん釣りたい」なら日が昇ってから
- 型狙いで大きなサイズなら暗いうちか朝マズメ時が有利
日が昇ってからのサビキ釣りでは小アジの群れが居付く傾向にあり、ワイワイとファミリーで楽しむなら朝早くから頑張らなくても問題ないです。
一方で型狙いで大型アジの回遊を狙うなら、昼間よりも夜に狙ったほうが良い場合が多いです。
夜の漁港で常夜灯などのプランクトンを食べに集まる習性もあります。大きなサイズの群れが堤防沿岸に寄り付くのは暗い時間帯のほうが確立良いです。
キスは夜は寝るとされ、日が昇ってから釣れる
5月ごろから夏の釣り物であるキス。
キスは日が昇って明るくなってから群れで移動します。夜に釣れないこともないですが、単発で動いてるためか釣果は安定しない。
海面に日が差して水温が上がりだすタイミングでアタリが出だすことを多く経験しており、日が昇った正午過ぎでもキス釣りなら十分に楽しめます。
朝一番などでアタリがない時は、堤防岸壁やテトラを狙った穴釣りをするなど他の魚種も楽しみながら準備していくといいでしょう。
ハゼは昼間が高活性!ファミリーフィッシング向け
堤防からのちょい投げ釣りで手軽さが人気のハゼ。
ハゼも昼間に活性が上がる魚で、夜が明けてから釣りに出掛けたほうが良く釣れます。
昼間にバタバタ釣れていたハゼも、日が落ちるとともに釣れなくなることがあります。
ハゼはルアーにも食いついてくることから、視覚でエサを探して捕食している可能性が高いです。
ハゼを釣るならばのんびり日が昇ってから釣りに行くのが効率よく釣れます。
カワハギを釣るなら昼が有利!日が昇ってから狙う
カワハギは昼に動く魚。朝早いうちや夜暗い時間は姿を見せず、日が昇り切ったころにエサを求めて泳ぎだすのが確認できます。
朝暗いうちや夕暮れになるとどこかへ身をひそめてしまうので、明るいうちに狙うようにします。
秋の海釣りは美味しい五目釣りが魅力!複数の魚を一度に狙ってみるのがおすすめクロダイ(チヌ)釣り方により昼と夜の有利性が分かれる
クロダイ(チヌ)は夜釣りに分があると言われますが、昼間でもいつでも釣れる珍しい魚です。
個体や生息場所によっても変わるようですが、釣り方を工夫することで日中でも釣れます。
撒きエサを使ってクロダイを寄せて釣るウキフカセ釣り・団子釣りは、炎天下の日中でもクロダイが釣れる効率の良い釣り方です。
もう一つ、堤防の岸壁に張り付いたイガイやカニを食べに寄り付くクロダイを釣る、落とし込み・ヘチ釣りといった手法も確立されています。
こちらは目でアタリを追うのと、クロダイ自体も視覚によってエサを認識して食ってきますので昼間の釣りが有利となります。
一方で、ブッコミ釣りなどで狙う場合は、夜釣りで狙ったほうが良い釣果に恵まれやすいです。日中は警戒されやすく、エサを放っておくだけではなかなか釣れません。
クロダイの習性に合わせた釣り方が非常に多く確立されていますので、いぶし銀の魚体に魅せられたならぜひ挑戦してほしい釣り方です。
カサゴ・ソイの仲間は昼狙うなら穴釣りで仕留める
カサゴやソイと言った根魚はどちらかというと夜行性の傾向ある魚。
しかし、日中でも問題なく釣れるため、狙うポイントを工夫すれば数釣りが可能。
日が昇ってからの根魚釣りのポイントは穴釣り。テトラの穴は日が差し込みにくく、暗い空間が広がっています。
穴釣りをすることで、警戒心の高くないカサゴが食いついてくるので、日が昇ってからは深い穴を探して仕掛けを落とし込んでいくようにします。
アイナメはマズメ時に加えて昼間に地合いがあることが多い
アイナメは非常に地合いに左右される魚で、朝マズメ時しか釣れないという話もあります。
しかし、日が昇り切ってからの日中にバタバタ釣れる地合いがあったりと、昼間に活性が上がることのほうが多いように思います。
個人的に夜釣りが好きで真冬でも夜の堤防に繰り出しますが、アイナメを夜釣るのはとても難しい。
日が昇ってから釣れた経験のほうが多く、アイナメ狙いであれば朝から日中の時間帯にかけて狙うようにしています。
アオリイカは昼間でもエサを獲る珍しいイカ
一般にイカの仲間は夜行性ですが、エギングが人気なアオリイカは昼間でもエサを食います。
炎天下の昼間でも、エギを落とすとワラワラと小イカが集まってくるなど昼間ならではの見釣りができるのも面白さの一つです。
一方で良型の20センチ以上ともなると夜釣りに分がある傾向にあります。
9月から10月ごろ子イカの数釣りであれば昼間でも楽しめますが、11月以降や春の親イカシーズンであれば、夜釣りに切り替えたほうが釣果は見込めると思います。
タコは夜釣りに分があるが昼でも十分に釣れる
タコは生態的に夜行性で夜に動き回ってエサを捕食しますが、昼間でも特に問題なく釣れるので釣りやすい日が昇ってからがベストな釣りです。
タコの潜む堤防の隙間や岩場の影を狙うため、根がかりを防ぐ意味でも明るい時間帯に釣りをすることをおすすめします。
日が昇ると一切釣れない魚もいるので注意
アナゴ、タチウオなど、昼間は一切アタリがないのに暗くなった途端に食ってくる完全夜行性の魚もいます。
メバルやシーバスも昼に釣れないことはないし、私自身もデイゲームで何度も釣り上げていますが、一般には夜行性色が強い魚なので専門に狙うならマズメ時に絞るか夜に分があります。
夜釣りに関してはこちらでもまとめているので合わせてごらんください。
夜釣りで何が釣れる?夜型人間による「夜行性の魚」考察