休日などに海岸沿いを走らせていると、ゴムボートに乗って海釣りを楽しんでいる光景を見かけます。昔に比べると、最近はじわじわと増えてきた感じ。
私は堤防釣りを主なステージとして、テトラや地磯など歩いて行ける場所での釣りがメインです。(強烈な船酔いもち)それだけにボートはメインではないのですが、最近はボートを使った釣りも模索しています。
ボートがあればできること。
- 混んでる釣り場を避けて海へ繰り出せる
- 少し沖にある離れた堤防・テトラへ移動できる
- 手つかずの穴場ポイントを攻められる
- 少し沖の大型の魚を釣ることができる
など釣りのステージが大幅に増えるのです。
今は収納性に優れた海釣り用ゴムボートが安価で手に入るようになってきました。ここでは私が購入したボートを紹介しながら、手軽に始められるボート釣りの入門編をまとめています。
海のボート釣りでどんな釣りができるようになるか?
ボート釣りの定番は、春から秋のキス釣りで使う人が多いですね。天気が良い風のない日にのんびりと海に浮かんで魚を釣る。釣り人だけの癒しです。
沖にでると言っても、実際には岸から1キロも離れないような場所がメインステージ。そう遠くへ行く必要はありません。
しかし、サビキ釣りでは堤防からは釣れないサイズのアジ(30センチサイズ)が釣れたり、青物のナブラに出くわすこともしばしばあります。
エサ釣りはもちろん、ルアー釣りでもゴムボートの汎用性は高く、手の届かない場所をくまなく探れるのはボート釣りでしかできません。
ちょっと離れた堤防やテトラへ渡って釣ることもできる
私はちょっとイレギュラーですが、ゴムボートを買った理由は「沖堤防・テトラ」へ渡るのが主目的でした。
休みともなると混みあう堤防を避け、人のいない沖の堤防に渡れたらのんびり釣りできそうという魂胆。
沖堤防と言っても渡し船が必要なところではなく、海水浴場の波対策で置かれている目と鼻の先にある堤防やテトラがありますよね。こうした場所は人が少なく、釣り荒れていないのでボーズはまずないのでねらい目。手軽に行けるために手漕ぎボートでも十分だし、一気に釣り場所が広がるのです。
沖堤防では、春から秋のチヌフカセ釣りがメイン。同じように、テトラやちょっと沖にある磯場に渡るためにボートを浮かべる人が多いです。
秋のアオリイカエギングでは、スレていないイカが入れ食い。冬のメバル釣りなどでも非常にいい思いをしています。短距離の移動だけなので、酔い止めも不要でした。
普通に海に浮かびながら釣りをすることと組み合わせれば、海釣りの可能性が非常に広がります。海釣りを趣味とするのであれば、ゴムボートに手を出してみても決して後悔しないと思います。
海釣り用のゴムボートってどんなもの?
ゴムボートは正確にはインフレータブルボートと言って、空気を膨らますことでボートの形にするもののこと。
一般にゴムボートと言っても、ネット通販で売られているものの大半は池や湖用です。レジャーボートクラスで釣りするのも不可能ではないですが、やはり安全性と耐久性は重視したい部分です。
ゴムボートで最も有名なのはアキレスというメーカーのボート。素材が丈夫で海釣りを考慮して作られているので、入門モデルであっても長く安心して使えるものになっています。
私はアキレスのエントリー用のモデルEC-2(2人乗り)を買いました。いつも釣りに行く知人がすでに持っていたので参考にしましたが、大手の釣り具チェーン店であれば修理などの窓口対応もしてくれるので、メジャーなものを買うのが間違いないでしょう。
セット商品としてスグに釣りに行ける装備品込みで売られており、4~5万円あればゴムボートでの海釣りが可能になります。
【Achilles/アキレス】ECseries ウットフロアモデル EC4-621 513475 Achilles-EC4-621 ECシリーズ ス...
ゴムボート選びの注意点!買って後悔しないためのポイント
ゴムボートの魅力を少し書いてきましたが、じゃあすぐにゴムボートを買いましょう!とはいえません。近場の海釣りで使うゴムボートは意外と情報が少なくて手に入りにくく、買ってみないと分からないこともたくさんありました。
私も自分の釣りの釣りのスタイルを考えながら2か月くらい悩みました。結局エントリーモデルでも十分という結論に至ったのですが、人によって用途が異なるので自分のスタイルに合ったものをじっくり選んでみて欲しいと思います。
乗船定員はあくまで人のみ!荷物も考慮する
ゴムボートには定員が記載されています。2人乗りから6人乗りの大型のものまであり、一人で楽しむか、子供や家族で楽しむかで変わってきます。
ただし、注意点は荷物のことは考慮されていない定員計算であるということ。あくまで人が乗り込める広さ、浮力の耐用力などで決まっているため、ボートで釣りするとなると余裕を見なければいけません。
例えば4人乗りボートで4人乗って釣りするのはまず不可能。荷物は置けないし、竿を振ることは不可能です。
私が持っているのは2人乗りですが、荷物置いたら、何とか小学生くらいの子供までは一緒に釣りできそうな広さ。
定員を見る時は、荷物分も1人と考えて計算をして、用途に合ったサイズを買うことをおすすめします。
重すぎるボートは初心者には不向き!30キロくらいまでで十分
ボートを海に浮かべる場合には、出船できるスペースが必要。駐車場から浜辺や堤防まで移動せねばなりません。
多くの場合は、ボートを膨らませてから運ぶことになるので、大きすぎて重すぎるボートは非常に疲れます。
海から帰ってきた後も、多少海水が内部に入ってくるのは避けられないため重量は増します。疲れ果てて、釣りのたびに筋肉痛ということにもなりかねません。全ての釣り人がムキムキで力自慢ってことは無いと思いますので。
最初は小型のエントリーモデルから使っていき、慣れたら頑丈でエンジンなども積めるボートに乗り換えていくのがおススメ。
エンジンやエレキを付ける場合は最初に確認
小型のエントリーモデルは、手漕ぎ前提で作られているものも多いです。電動のエレキや2馬力エンジンなどを積みたい場合、取り付けできる作りになっていないと装着ができません。
エンジンを付けて本格的なボート釣りにお金をかけたい場合には、最初によく確認をしておく必要があります。
海釣り用ゴムボート選びの一問一答
ボートは車のトランクに入る?収納性は?
ボートはたたんで収納できるため非常にコンパクトになるのが利点です。カヤックのように車の屋根に付けたり、成型型ボートのようにけん引する必要はありません。
私の友人は、6人乗りボートをベランダなどで使うプラBOXに入れ、しかも軽自動車で釣り場へやってきます。よほどスポーツタイプの車でトランクが狭い車種を除いては、ボートは積んで移動できます。
ボートは穴が開いたらどうなる?すぐに沈む?
インフレータブルボートの最大の利点は、空気という強力な浮力を持ったマテリアルを詰め込めること。浮力だけを取れば、漁船のようなFRPボートよりも高いのです。
一般に空気室は複数に分けられていて、どちらかに穴が開いても完全に沈まない構造になっています。最悪は大きな浮き輪のように浮かぶことができます。
空気室が1つでも無事ならば、漕いで移動することができますので、穴が開いたら1発で沈没ってことは無いです。
ボートには傷つき防止のカバーが用意されているものもあります。沖テトラや堤防への接岸を意識したもので、カバーがあればボート本体が傷つく心配は少なくなります。
砂浜じゃないと離岸できない?
ボートというと砂浜のような場所から出船するイメージですが、ゴムボートは小型のものなら堤防の岸壁などからでも離岸できるのが強みですね。
もっとも磯場のように岩が多い場所は損傷するので難しいですが、成型型のボートと異なり出船できる場所が豊富にあるので機動力が高いです。
大きな波が来た時の安全性は大丈夫?
通常ボートを浮かべて釣りをするとなると、波穏やかな内湾が多く、外洋のように巨大な高波にのまれるようなことはないでしょう。沖で大きめのうねりを経験したことはありますが、海用のボートは周囲のフロートが大きく張り出しているので安定性が高いです。
ただ、普通の船と違い、完全に水面上に浮かんでいる状態なので強風に弱いですね。風が強いとあっという間に流されるので、アンカーをしっかり打っていないと風向き最大では一気に沖にいってしまうこともあります。
気圧計の付いた時計などを持っておき、天気が崩れそうなら早めに切り上げるなど、天候の変化への対応が重要なのは普通の堤防釣りと変わりません。
漕ぐのって大変?運動不足だから心配…
海でボートをこぐだけの体力が自分にはあるか?これは私自身も不安に思っていたことです。しかし友人のボートを漕がせてもらったとき、心配はなくなりました。
腕ではなく上半身全体で体重をかけるようにオールを海に入れていくことで、ほとんど力を使わず漕ぐことができます。最初はコツをつかむ必要こそありますが、まずは近い場所から徐々に慣らしていけば日ごろ運動不足の人でも、小柄で体力に自信ない人でも大丈夫。
ゴムボートについて入門用に経験をまとめてきましたが、実際に海に浮かべるまでの様子や、どのように釣りをするかという点も記事を書いていますので合せてご覧ください。
アキレスゴムボートEC-2で手軽に海釣り!手順と海に浮かべるまで