サビキ釣りをしていると、たまにリールの無い竿だけで釣りをしている人を見かけます。いわゆる「のべ竿」と呼ばれる川でのフナ釣りなどで使われる竿ですね。
私が良く行く福井若狭の堤防では振り出しの磯竿がメインになっていますが、堤防でダントツにたくさん釣っている人はのべ竿の方のこともあり、迷っちゃいます。
関東・静岡方面の場合、水面から堤防の高さがあり、物理的にのべ竿が活躍できない場所が多いので振り出しリール付きの出番が多いのですが、低い堤防では、のべ竿が欲しくなる場合があります。
理想は両方用意して、ポイントごとに替えるのがベストでしょう。
堤防の高さ以外ではどのような特徴があるか考えてみました。使い分けの参考にしてみてください。
のべ竿のメリット・デメリットは?
メリット
- 手返しの良さ! 何といってもここがキモですね。エサつけから回収までスムースに行えます。
- 釣れるタナと竿の長さがあえば爆釣間違いなし!
- リールがないのでトラブルレス! 釣りをする時間が無駄なく使えます。
- タナボケしづらく、地合が長続きしやすい。 毎投同じタナを狙えます。
- 竿が軽いので一日中疲れ知らず!
- 竿がしなやかなので、バラしにくい。口ぎれしにくい。
デメリット
- 竿の長さでタナが決まるため、探れる水深の幅が狭い。
- 水深が深いと太刀打ちできない。
- オモリ負荷があまりないため、シンプルな仕掛けがメイン。
- 水面から堤防の高さがある場合、極端な足元狙いになりやすい。
振り出し竿のメリット・デメリットは?
メリット
- タナを幅広く探れる。水深が深くても底狙いができる。
- オモリ負荷がのべ竿より広いので、様々なコマセカゴが使える。
- 初めてのポイントでも対応できる。
- サビキの地合を外しても、他の釣り方に流用できる。
- 竿に張りがあり、誘いやすい
デメリット
- リールのトラブルが発生しやすい。
- のべ竿に比べ手返しが遅くなる。
- タナのキープが難しく、タナボケしやすい。
- バラしやすい。イワシ等 口ぎれしやすい。
- タックル重量が重くなり疲れる。
このようにメリットとデメリットはどちらにもあります。
個人的考えでは、人が多く集まっている休日の堤防では「のべ竿」を使うことが多いです。理由は、人が多く撒きえさもたくさん使われるので、海面上層に魚が集まりやすいこと。隣の人とのトラブルを少なくし、手返しよく釣りするのに重宝するからです。
空いているときや高さのある堤防では、振り出しの万能竿にリールをつけるスタイルが一番ですね。つれなければ他の釣りへの流用もできますし、幅広く棚を探ったり少し沖目を投げて狙ったりもできるのです。のべ竿は軽いので、あれば持っていくと応用が利くと思いますね・
さらに補足 上カゴと下カゴのそれぞれの竿での使い勝手
関東では、「上カゴ」仕掛けと呼び、サビキ仕掛けの上にかごやコマセ網をつけ、仕掛けの一番下にオモリをつけることが多いです。
関西では、「下カゴ」仕掛けという、カゴとオモリが一体になっているものをサビキ仕掛けの下につけますね。
関西スタイルの下カゴスタイル
仕掛け回収時にカゴを取りやすくそのままエサ入れの動作に連動出来ます。カゴも小さめなのでコマセの無駄撒きを抑え、手返しの良さで魚を集めます。
サビキ仕掛けは、空バリがメインでコマセに擦りつけて、餌付けします。
関東では取扱店が少ないのですが、この回転の良さは癖になります。下カゴ専用のコマセバケツを用意すれば、さらに高回転! 地合では圧倒的に釣りこめます!
のべ竿でセッティングすれば、堤防スター目前です!
関東スタイルの上カゴ
スキン、魚皮等の疑似鈎のサビキ仕掛けがメインです。
上のカゴからコマセを撒き、下にある疑似鈎と同調させ喰わせます。
下カゴに比べ、大量にコマセを撒きますので、魚の寄せは強力ですが、手返しが落ちて隣の人に群れが移動してしまうことも・・・。ガンガン寄せて釣ります。
餌は上カゴに入れるだけなので、手返しは悪くないはずですが、なぜか手前祭りして仕掛けが絡みやすいです(笑)
高釣果のコツは寄せ負けしないよう手返しを良くすることと、タナのキープです。釣れたタナが狂わないよう、ウキ止めの糸などでマーキング出来るようにしておくと良いでしょう。
振り出しのリール竿が使いやすいタックルです。