堤防から釣る!アオリイカの生態を釣り人目線で知る

11月サイズのアオリイカ

イカの中でも堤防から狙える、沿岸に生息するのがアオリイカ。藻や海藻の茂る場所で産卵することから「モイカ」、耳のようなエンペラ部分が大きいので、「ミミイカ・バショウイカ」とも呼び名があります。

日本各地で釣れるのですが、主な水揚げ地は千葉県から九州などの太平洋側沿岸が多く、暖かい地域に実績があり。暖かい海のイメージがありますが、日本海側でも釣れます。

アオリイカと一言で言っても、日本には遺伝的に異なる3種のアオリイカがいることがわかっていて、特に伊豆や小笠原にいる奴は巨大になる「アカイカ型」といわれていて70センチ近くになる巨体。釣ったことは無いが沖縄にいるアオリイカも少し違うという。でかい奴を釣りたいのであれば、親イカシーズンである春先に伊豆方面へ釣りにいくのが最も確率が高いということ。

アオリイカの釣れる時期

アオリイカは春に親が産卵し、夏ごろ孵化した子供が大きくなってお盆明け8月後半くらいから10センチ位の子供が釣れだします。この釣れ始めの時期はその年の気候によって若干差が出ることがありますね。

この後は9月10月が手軽に数が釣れる秋イカシーズンとして盛期をむかえます。日本海側では11月頃が堤防から狙える限界で、太平洋側でも冬に釣ろうと思うと筏に乗ったり船で深い場所を狙う必要があります。

一方春の3月から5月ごろには大きくなった親アオリイカが、産卵のために再び浅い場所へと戻ってきます。春の時期は数は釣れないですが、一発大型が狙えるので足しげく通う人もいますね。

生息場所・釣れる場所

アオリイカ

子供サイズは水深3メートル程度の場所から釣れ、大型は水深50メートル程度までの比較的浅場に生息。子供はエサを求めて数匹の群れをなして行動しており、1杯釣れると連続で周囲の釣り人にもヒットしたりします。

意外ですが、砂浜など障害物が無い場所にも回遊してきます。これはどの魚にもいえますが、砂浜はエビや虫の宝庫で波に巻き上げられた虫を食べにくる小魚を追ってくるためです。エサが豊富な場所をちゃんと知っているので、秋の数釣りではサーフからの釣りも期待できます。

堤防の内側など穏やかな場所に溜まっていることもありますが、サイズアップするにつれて潮にのって回遊するので潮通りのよい堤防先端や磯場での実績が高い。春の親アオリイカクラスは産卵のために浅場に集まってきており、産卵場所となる海藻が茂っている場所があることが大前提の釣りになります。

アオリイカの釣り方

一番メジャーなのが、エギという日本古来の漁具を使ったエギングという釣り方が人気。一大ブーム継続中で、シーズンになると釣具屋に専用コーナーが作られますね。

アオリイカをエギングで釣るためのノウハウ集

一方エサ釣りでも手堅く釣ることができ、最も確実にイカを拝みたいなら活きアジなどを使ったエサ釣りもいいです。専用の仕掛けが売られており、サビキ釣りなどの合間に釣れたアジを放り込んでおけば掛かってきます。

その他独特の「ヤエン」という仕掛けで釣る手法もありますが、こちらは技術で釣る趣味性の高い釣り。テクニックでイカをかけるという点では、エギングとは異なる面白さが楽しめる釣りです。

アオリイカはぜひ食したい!

アオリイカはイカの王様!と言われるらしいですが、人によっては別のイカが王様だったりと意見も分かれます。ただしその2つ名に恥じない「食べたときの美味さ」は格別ですね。

ちょうどよい歯ごたえと、噛むほどに甘みが出るのはアオリイカならではであると思います。一般的に噛むほど味が出るというのがスルメイカですが、スルメよりも味そのものが何ランクも上の印象。これは自分で釣ったものを食べれば分かります。

食べるのが目的であれば、10月ごろに釣れる胴長20センチサイズが最も歯ごたえと甘みのバランスがよくて美味しい。春の大型も食べ応えがありますが、甘みではやや劣る感じです。

ポイント:イカの旨味は魚のように寝かさなくてもでてくるので、釣れたて新鮮なものが一番美味いということ。中には釣ったその場で捌いて食べる人もいるくらい、その美味しさに惚れて今日もアオリイカを釣りに行くという人は多いですね。私なべぞうもまさにその一人です。

魅力的なアオリイカが堤防から気軽に釣れるとなれば、人気も出るわけです。最近はなかなか釣れないと嘆く人も多いですが、少し工夫すれば十分に数が釣れるイカです。テクニックを磨いてアオリイカを釣りに行きましょう!

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