注意:この記事は釣れない釣り人の定番である、謎に理論めいた言い訳を多分に含みます。今回の釣りはボウズでございました。
10月初旬、徐々に活性が上がるのが青物。中でも近年人気が高いのが、トップウォータールアーで狙う青物釣り。中でも最もエキサイティングで引きが強いヒラマサを狙い、福井沖へと繰り出してきました。
今回友人3名と海運丸さんをチャーターしました。3名での貸し切りとは贅沢な釣りで、天気も良く程度に風がある最高の日より。釣れないほうがおかしいのでは?という状況でしたが、甘いものではありませんでした。
トップヒラマサゲーム挑戦のきっかけと使用タックル
今回トップのヒラマサゲームを思い立ったきっかけは、以前GTを釣るために使用したタックルをなんとか活かせないか?という思惑がありました。
GTゲームのゴツイタックルは普段近海でしている釣りでは出番がありません。休みの面でもお金の面でもしばらくは遠征できないため、低予算でも大物トップゲームができる釣りを探したところヒラマサが候補に挙がったのです。
- ロッド:シマノ グラップラーS80Mキャスティングモデル×2本
- リール:シマノ ステラ14000HG、ツインパワー10000
タックルに関してはまだ許容できるものだったのですが、問題はラインシステムまでそのまま流用して使ってしまったことが大きな敗因と後悔を生むことになってしまったのです。
ルアーは近海のベイトは小型が多いとのことでしたので、GT用で使った200㎜サイズに加えて、100~140㎜の50g程度のルアーを買い込んで臨みました。
- 定番であるマリアローデッド140
- 同じく定番のシマノ別注ヒラマサ
- 福井近海の定番というヤマリアラピード130
船長もこの3種があれば十分と言っていたので、チョイスとしては問題なかったと思います。
漁場は港から15分ほどで到着!漁礁やブレイクを攻めていく
朝6時40分に船着き場前に集合。駐車場は広くて静かな港です。船長が到着して挨拶を済ませたら、足早に漁港を出船し15分ほどでポイントへ。目の前には石油備蓄基地が見えるそれほど遠くないエリアです。この辺りは漁礁が点在しており、各地にブレイクになった海底が連なっていてヒラマサが付いているということ。大物を引き釣り出すために、気合を入れでビッグタックルをぶん回していきます。
トップゲームって本当に過酷なスポーツですね。全身を使ってキャストを続け、肉体の限界を超える瞬間を感度も経験する。しかも一投一投気が抜けない。海面を割って炸裂するバイトを味わうためにまさに命を懸ける釣りです。
友人が60センチサイズゲット!二匹目のドジョウを狙うも…
何度目かのポイント移動をしていたら、隣で釣っていた友人にヒット!難なくランディングしたのは60㎝クラスのアベレージサイズヒラマサでした。ヒットルアーはマリアローデッド140の定番ルアー。
ようやく活性が上がってきたか?と連続ヒットを狙いキャストするも不発。こういう時友人はしっかりと釣っていくので、何か持っているなといつも思っています。
時折海底が見えるほど浅くなった瀬から深みへ落ちるブレイクに向けて、静かに船を流しながら黙々とキャストを繰り返していきます。
ナブラの外で激しいバイト!隣の友人に掛かるもラインブレイク
時間は昼に差し掛かろうというとき、にわかに海面がざわつき何かのナブラが発生しました。さらにナブラの周辺でも魚が追われてジャンプしている。
すかさずキャストしてやると、ついに大きなバイトが海面に出ました。しかし私のルアーの真横に出たのにかすりもしない不発…。すぐ隣にキャストした友人のルアーに6連続でバイトを続け、ようやく大物が乗りました。
しかし友人のタックルは小物用で持ってきていたライトタックル。PE2号にリールはナスキー。船べりまで寄せた後に猛烈に底に突っ込まれ、止めることができないままラインブレイク…。横目で見ていてもあっという間の出来事でした。
普段海上釣り堀でヒラマサなんでたくさん釣っていますが、やはり天然物は引きからしてレベルが違うようですね。一番の違いはヒラマサは青物のくせに根に向かって突進し、岩にラインをこすりつけて切ろうとすることです。こうなる前に勝負を決めないといけないところも腕の差が出るゲーム性ある釣りなのでしょう。
余談ですが、友人のリール(シマノナスキー)はあまりの引きに樹脂ハンドルが歪んで巻けなかったと言っていました。フルメタルのリールでないと戦えない相手とは…。以前何かの本で、ヒラマサ釣りはロッドが折れるか、リールが壊れるか、ラインをぶち切られるか3つの試練との戦いであると紹介されていましたが、その理由がこの日分かったのでした。
【備忘録】反省と熟練船長のアドバイス色々まとめ
ラインが太すぎてルアーの動き悪いよ
近海ヒラマサはPE3か4号にリーダー70ポンド程度。PE3号でも十分に獲れるし、近海エリアで釣るならこれで獲れないサイズは食ってこないから大丈夫。
口酸っぱく言われたこととしてはラインが太すぎることでした。PE5号に100lbのナイロンライン。確実に獲ることを考えればありかもしれないですが、そもそもこのラインシステムではルアーの動きが発揮されなくてバイトしてこない。
長年海に出ている船長が言うのだから間違いないでしょう。大物が釣れる玄達瀬や、九州エリアで釣るなら必要かもしれないがここではオーバースペック。釣りづらくしているだけなので組みなおしたほうが良いということでした。
ルアーの動きを重視しスイベルを使わない
基本的にルアーはスイベルの重さを考慮して設計されていない。スイベルの重さはバカにならず、ルアーの動きがこれだけで不自然になる。当然魚にも違和感として伝わってしまい、エサとはみなされない。
私はスイベルを使い続けていましたが、結局これも100lbというぶっといラインに40g程度のルアーを使っているため無理が出てしまい、人間にとってスイベルが無いと不安な動きになってしまっていたのでした。ヒラマサにとっては何か変なゴミが海面を横切っている程度にしか見えなかったのでしょうね…。
自分の体格+ロッド+リールのバランスを考える
トップゲームの場合はロッドを大きく振りながらアクションを加えていきます。これは、ロッドの長さによるふり幅、リールの巻き上げスピード、さらにロッドを振る人間の体格によってもアクションが異なってきてしまうということを意味するのです。細かい話になるがこういう計算もしつつタックルを組んでいくと理想。
青物の中では賢い魚ともいわれるヒラマサ。しかもナブラ打ちではなくて根に着いた個体を狙い撃ちしていく釣りなので、中途半端な攻め方では簡単に見切られてしまうということでした。
とにかくGTで使ったタックルを再利用し、あわよくばもう一度このロッドをぶち曲げてやろうなんて安易な気持ちだけで臨んだのが最大の敗因です。幸いタックルはラインシステムの再築でそのままいけそうなので、理想的なバランスで答え合わせができるよう近いうちにリベンジをしてきます。