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三重県の四日市にある埋め立て地「霞ふ頭」には、整備された海釣り施設があります。釣り公園と呼べるほど大きくはないですが、駐車場やトイレも完備された釣り場で、安全に堤防釣りを楽しめるのがポイント。
東名高速の四日市東インターからのアクセスも良く、冬場は工場の陰になって季節風を遮ってくれるため年間通して風の影響を受けにくい快適な釣り場です。私も10年以上通っている場所として、ここでの釣り方や釣れる魚などをまとめてみました。
写真で見る霞ふ頭海釣り施設の全貌
霞ふ頭釣り施設は、10から15人ほどは余裕持って釣り出来るスペースがあります。落下防止用の柵もついており、ファミリーで来ても最低限の安全性は確保されている場所です。
基部の護岸周辺はテトラ帯が続き、色々な魚がエサを求めて集まってくる環境が整っています。※こちら側のテトラは工場の施設に隣接しており、フェンスの柵までは釣りできるようになっています。ただし足場は悪いのでスパイクブーツなどの装備を整えて臨みます。
緊急用の浮き輪も常備してあり安全性も高い
浮き輪をはじめ、落水時に救出できるような梯子もついてます。
夜は常夜灯が点灯するので夜釣りも面白い場所
夜になると常夜灯が点灯するため、ヘッドライトがなくても最低限の明かりが確保されます。これは夜釣り派にはうれしい。
霞ふ頭ではチヌやシーバス、アナゴなどの夜行性の魚が多く居付いているため、夜釣りをのんびり楽しむにはもってこいの釣り場所と言えますね。
水深は7から10メートルほどあり様々な魚が回遊してくる
釣り護岸の先端付近にもテトラが入れられていて、複雑な潮流が魚を引き寄せます。先端付近は常連さんが陣取っていることが多いですが、運よく空いていたら迷わず入りたい場所です。
護岸周辺はあまり深くありませんが、竿一本先くらいの距離で5メートルほど。少しちょい投げすると10メートルほどの水深があります。深すぎないので釣りやすく、魚の回遊も十分期待できます。
釣り護岸の東向きには歩きやすいサイズのテトラ帯が続きます。危険な場所であることに変わりなく、スパイクブーツとライフジャケットを着用して慎重に釣りをしましょう。一度転んで胸部を骨折しかけました。
テトラ帯では、チヌのフカセ釣りする人が多く、穴に潜りこんで単竿でカサゴの穴釣りする人、根魚などを探って釣るなど釣果そのものを求めるならこちらに分があるかもしれません。
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霞ふ頭釣り護岸で釣れる魚と釣り方
3月~4月はチヌ・シーバス・アイナメ
春先に釣れるのは、乗っ込み期のチヌが最有力候補。釣り護岸・テトラ帯のどちらでも狙えるので、私もシーズン中は何度か足を運んで大型のチヌを狙います。テトラ帯はタナが浅く、2ヒロあるかないかを流して「浮かせて釣る」と取り込みやすいですね。比重の軽い撒きエサで寄せつつ、この時期はフグも少ないのでオキアミで手返し良く釣っていきます。
シーバスはバチ抜けシーズン(イソメ類の産卵タイミング)で多数のボイルが見られます。釣り護岸前面に回遊があるため、頑張ってテトラへ乗らなくても釣れます。ルアーで狙ってる釣り人が増えましたが、夜に電気ウキを流したりぶっこみ釣りでのんびりアタリを待つ釣り方を楽しむなど思い思いに釣りができます。
アイナメは意外と遅い時期までテトラ帯に居付いている個体がいて、じっくり攻めれば数・型ともにそろいますね。ここは深い穴さえ見つければ高確率でアタリがある。しかしそれだけテトラが複雑で穴深くまで落とすのが難しいので攻めきれないのです。何度か足を運んでいい穴の場所を覚えておくと釣果に繋がりやすいです。
6月~8月はグレのウキ釣り、アナゴ釣り
梅雨から夏季に入ると、グレが多数回遊してきます。サイズこそ30センチクラスがアベレージですが、群れが寄れば数が狙えるのがこのあたりでは珍しいです。ウキ釣りで2ヒロ以下のタナで、小さなアタリを掛け合わせていくと面白い釣りができます。釣り護岸とテトラ帯どちらでも釣れます。
底ものではアナゴが活発に活動しだし、日没とともに貪欲にエサに食らいついてきます。アナゴはオキアミでもイソメでも何でも釣れるし、ぶっこみ釣りで釣れるので手軽。仕掛けが絡みやすいので1本バリで釣ると80センチ級の良型もでます。ただし完全夜行性なので、夕暮れ時から釣りに行くのをおすすめします。
テトラには大量のイガイが付き、カニなども豊富にいるため、これらをエサとしてチヌを狙うこともできます。
9月~11月はチヌ・シーバス・サビキ釣りも
秋になるとサビキ釣りでも釣果が見られます。小型のサッパ、コノシロの回遊がある他、日によってムラがありますがアジやサバの回遊もあります。
チヌ・シーバスは安定して回遊しているので、あまり釣り荒れることなく釣果が見込めるターゲット。この時期だと電気ウキを使った釣りで夜釣りする人が増えます。土日にはテトラ帯まで、等間隔で赤井電気ウキの光が並びますね。どのウキが先に沈むかの勝負です。
12月~2月はヒイカの回遊や根魚をテトラで狙う
冬の霞ふ頭では、意外なターゲットとして「ヒイカ」の回遊があります。専門で狙ってる漁師さんの小舟が寄ってくるほど、堤防の常夜灯周辺は実績があります。ヒイカ専用の仕掛けに、モエビをエサにしてコツコツ釣ります。
厳寒期は一気に釣り魚が少なくなりますが、冬でも元気な根魚(カサゴやソイ)が良く釣れます。オキアミを1パック買って、穴釣りをしていけば1日遊べますね。ただし、釣り護岸一帯はすぐに釣り荒れてしまうため、テトラへ渡らざるを得なくなります。安全性には十分注意して、慎重にテトラの穴を攻めていきましょう。
霞ふ頭で釣った魚って食べれる??
最後に良くいただく質問として、「四日市コンビナートの工場地帯で釣った魚って食べても大丈夫か?」という疑問。これについては科学的な検査をしていないので明確な答えは出せませんが、少なくとも私は美味しく食べています。工場の排水も規制が厳しくろ過されているし、名古屋港などと比べるとはるかにきれいです。
もっともこの周辺はイカが寄ってくるだけでも水質は綺麗な証拠だと思います。イカ類は水質の悪い場所には回遊せず、同じ地域でもわずかに場所が違うだけでいる・いないがはっきりしています。このことからも水質の面では綺麗とは言わないまでも問題なく、食の楽しみも味わってほしいと思います。