カレイの釣れる時期と釣りに役立つ生態考察

カレイ

カレイは食卓にも上る馴染み深い魚ですが、釣るとなると意外と難しく「忍耐のつり」を要求される魚。

今回はカレイの生態やいつ釣るのがよいか?という視点で、釣りに役立つ情報をまとめたカレイの豆知識です。

一般的に本州で釣れるカレイといえば、「マコガレイ」と呼ばれるもので、そのほかにもイシガレイ・マガレイ・ソウハチガレイなど釣りのターゲットになるカレイの種類が意外と多い。20から30センチ程度のものが多いが、40から50センチになる「座布団」のような大物も釣れて釣り師を歓喜させる。寒い海を好み、北に行くほど種類も豊富になっていくため、九州以南はほとんど釣れない。

平たい体で海底に張り付き、ちょこちょこと移動してはエサを探して動き回る。あまり遊泳力が高くないので、カレイの居るポイントを見つける工夫が必要なつりになる。

カレイ釣りの時期

カレイは先に書いたように寒流を好むので、釣れる時期は11月下旬から4月上旬が盛期となる。特に3月から4月に釣れるカレイは「花見カレイ」とも呼ばれていて、大型が釣れるとこぞって釣りに出かける人が多い。

カレイ釣りは朝夕マズメが狙い時だが、日中になんでもない時間に突然ばたばた釣れ出すことがあるのは多くの釣り師が経験している。これが地合いを待つ忍耐の釣りが必要といわれるゆえん。

カレイが釣れる場所

砂地もしくは岩礁交じりの砂地の海底を好んで生息しているので、砂浜があることが前提。釣る時期は基本的に「冬」なので、がら空きの海水浴場や大きな砂浜がカレイ釣りの絶好のポイントになる。

毎年冬になると完全防備で雪だるまのように着込んだカレイ釣り師が、等間隔に砂浜にずらりと並ぶのはある意味壮観な光景。実績ある場所は決まっているし、そうそう釣り荒れる魚でもないため有名なポイントに行くようにしましょう。

カレイを釣る方法とエサ

カレイは砂浜に隠れてイソメやゴカイなどの虫エサを初め、小エビや蟹などの甲殻類から小魚までエサにする魚。冬場なので寒さに強いアオイソメや本虫・岩虫などが有力なエサ。カレイ専門ともいえる、大型の青虫である「アオコガネ」「アカコガネ」などが手に入れば大きく動いてカレイにアピールできる。

また「ユムシ」が手に入れば、ぜひ使って欲しいくらいエサ持ちがよくカレイ釣りに使われる。気持ち悪い虫えさだが切って使ってもいいし大型なら1匹丸ごと使う。エサ取りとは無縁だが、アタリがあれば本命!無ければ坊主覚悟の一発大物狙いのえさともいえる。

カレイは基本的に大きく動くことは無いので、安物でいいから竿を何本も用意して近・中・遠距離をそれぞれ探っていく釣り方が効率がよい。数匹で群れていることがあるのもダイバーによって観察されているので、1匹釣れたら同じようなポイントを狙うと何匹もかかることがある。カレイは投げつりの仕掛けが飛ばせれば特別な装備は必要ないが、遠方を攻めるために1本は投げ専用の分投げれる竿とリールを持っておくとつれる確率が上がる。

砂煙や海底の音には敏感であり、キラキラと目立ったものにも興味を示すため仕掛けに大げさなビーズなどを付けたり、たまに竿を大きく煽っておもりで砂煙を立ててカレイの興味を引くアクションも有効とされる。

また、カレイは「口が思ったより小さい」ので、エサも時間をかけて飲み込む。アタリがあってもしばらく待っていて、しっかり飲み込ませたほうが確実に掛けられる。

釣ったカレイを食べる!

カレイの塩焼き

カレイも食べて美味しい魚。実は刺身がとても美味い魚で、ヒラメと違いあまり市場に出ないため新鮮な刺身をいただけるのは釣り人の特権とも言える。マコガレイは肝も美味いので、新鮮であればカワハギのように肝醤油での刺身が絶品。

小型であれば定番の塩焼き・煮付けが美味しくいただけるが、もう一つの定番であるカレイのから揚げも美味い。20センチ程度の小型であれば平たくてフライパンでも揚げやすいので、一度揚げた後に一旦油から出して再度揚げるという「2度揚げ」すると骨までバリバリ食べられるようになる。

釣り物が少ない冬の釣りのターゲットとして、寒い中耐えて釣り上げるだけの価値は十分にあるのがカレイ!寒いからと敬遠しがちな冬の釣りだが、波に乗って上がってくる座布団のような魚体を見ればあなたもカレイ釣りにはまってしまうかもしれない。

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